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2014.07.07 より

望遠鏡覚え書き その1 memorandums about the telescope no.1 [天体]

今日はまさしく暑い。
ちょっと外へ出て直射日光を浴びただけで汗がだらだら出た。

すごいエネルギーだ。

ちょっと昼間は動けないな。


前から書こうと思っていた。望遠鏡の原理みたいなもの。

誰でも知っているようなことだが、今頃はちょっとしたことで、アレっとわからなくなる。

それで、備忘録みたいなものだが、まとめてみた。

ブログってそういう役割もあるんだと誰かが言っていた。

望遠鏡覚え書き その1

望遠鏡で天体を見ているところを近所の人に見られると、決まり文句のように「何倍ですか?」と声を掛けられる。

写真については,何倍?といわれても,何と比べて・・・ということになる。

比較がないといいようがない。

ところが聞いている方もそれほど本気で質問しているわけではないから、よく使う接眼レンズを使ったときの眼視の「倍率」を答えることになる。

さあその倍率なのだが、例えば月について考えた場合、望遠鏡で見たときの月の大きさが肉眼で見たときの月の大きさの何倍に相当するかという話である。

人間の目に映る物体の大きさとは、視角というもので決まる。

遠くに椰子の木があるとすると、その大きさ(高さ)は椰子のてっぺんから来る光と椰子の根元からくる光との角度(視角)で決まるのである。

視角.jpg


では望遠鏡で見る像はどうなっているのかというと、下の図のようである。

眼視.jpg


望遠鏡の対物レンズを通ってきた光は対物レンズの焦点の位置に逆さの実像を結ぶ。

この位置に摺ガラスのようなスクリーンでもあればこの実像は確認できるが、そうでなければ人間の眼には何もみえない。

その実像を接眼レンズで再度屈折させ、ピントを合わせてやると人間の眼にみえるようになる。

この時、接眼レンズと実像の距離はほぼ接眼レンズの焦点距離になる。



その時人間の眼にみえる視角は

∠dfe=β

であるが、元々の視角は

∠dce=α

であるので、倍率は

倍率=β/α

となる。

ここで、図から

Atanα=Btanβ  A:対物レンズの焦点距離  B:接眼レンズの焦点距離

tanβ/tanα =A/B  となるが、

α、βが充分小さければ

tanα≒α 、 tanβ≒β

といえるので

倍率=β/α=A/B

となる。すなわち倍率は対物レンズの焦点距離を接眼レンズの焦点距離で割ったものになる。

例えば 対物レンズの焦点距離が800㎜で接眼レンズの焦点距離が20㎜の場合、40倍である。

同じ望遠鏡で接眼レンズを6.3㎜に換えたときは 127倍になる。

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