2014.07.07 より
望遠鏡覚え書き その2 memorandums about the telescope no.2 [天体]
今日もすごく暑い。
昨夜の雲は何だったんだ。
昨日は昼間は晴天で、青空にギラギラだったし、月は遅く出るので、夜は星雲の撮り時だとおもい準備したが、夕方から雲が出始め、アウト。
まあそれは仕方ないにしても、南に見える休山尾根際の赤みが気になる。
山の向こう側、阿賀の工場から赤い光が出ているようなのだ。再三あの赤い光に悩まされる。
やっぱりここでの撮影は限界なのかも。
望遠鏡覚え書き その2
一昨年の5,6月には日食と金星の太陽面通過という、一生に一度というレベルの天体ショーが続けて起こった。
充分な準備があればよかったのだが、その時はそこまでの意識が無く,減光フィルターのみ購入して手持ちのカメラで撮したのみであった。
返す返すも残念だったと思う。
当時、広範な人が日食を観察するというんで,事故があってはいけないという配慮がマスコミで繰り返し流された。
太陽を直接見たりするのがダメなのは当然で、ブームを当て込んで市販されていた観察用の減光フィルターにも不良品があるとかけっこう注意喚起が為されていた。
一番危険なのは望遠鏡で太陽を見ることなので,望遠鏡を使う場合は専用のスクリーンに太陽を結像させて見ることが推奨されていた。
また、ピンホールカメラを作製して観察することも推奨されていた。
ピンホールカメラ(いわゆる針穴カメラ)は子供の頃作って,ロウ紙などのスクリーンに景色が逆さに移るのを見て感動したものだ。
太陽観察用として紹介されていたものは、ピンホールが2㎜程度で、ピンホールからスクリーンまで(筒)が2m位のものである。
物体を例えば椰子の木にした場合
椰子のてっぺんから来た光が穴を通りスクリーンに映り、椰子の根元から来た光も同様にスクリーンに映るが,穴が小さいと両者は穴で交差し、スクリーンには逆さに写ることになる。
像の大きさは,視角をαとした場合(αはラジアン)、
像の大きさ=ピンホールからスクリーンまで(筒)の長さ(L)×tanα≒L×α
である。
天体の視角は視直径とかいう角度で表される。
太陽の視直径は31分59秒(31′59″)(≒0.533°[度])、ラジアンで表すと「0.0093」である。
従って,ピンホールからスクリーンまで2mのピンホールカメラの像は
2000×0.0093=18.6㎜
の直径になるはずである。
この2mのピンホールカメラは塩ビパイプ等を使えば出来たなと今にして思うが、固定などの細工が伴うので不器用という劣等感が先走り,パスしてしまった。
その代わり、黒い紙で表面を覆い、約1センチ角のみ露出させた鏡で太陽光を反射させ、暗くした室内のスクリーンに投影させる方法を試みた。
鏡とスクリーンの距離は7m程度である。
像の大きさは、上と同様な計算で65㎜程度になるはずである。
結論から言うと,鏡の方法は予行演習はしたが、日食には使わなかった。
日食の日が曇りがちであったことと、少ないチャンスにカメラで撮すことで精一杯だったからである。
金星の太陽面通過の日はおおむね晴れていたが,その前にこれらピンホールカメラの類では金星(のシルエット)は写らないことがほぼ分かったので放棄した。
なぜなら、2mのピンホールカメラの場合ピンホールが2㎜程度なので少なくとも2㎜の解像は不確実になる。(図参照)
ところが金星の視直径は「0.000292」なので,像の大きさは0.58㎜に相当する。
よって、この小さな黒い点は表れないことになるのだ。
鏡を使った「ピンホールカメラ」も同様な理由で像が表れないことになる。
金星より小さな太陽黒点に至っては言わずもがなである。
では、どうすれば写るのかというと、穴をどんどん小さくすればいいことになる。
金星の像の大きさが0.58㎜だったから少なくともその半分以下0.3㎜であれば薄ぼんやりと見えてくるかもしれない。
そのためには穴の加工をきっちりせねばならないし、光量が少ないから筒の遮光を万全にせねばならないだろう。
しかし,そこまでしても穴の縁で回折などが起こるだろうから,出来るかどうかは分からないな。
出来るんだったら,誰かがもうやってるよな。
昨夜の雲は何だったんだ。
昨日は昼間は晴天で、青空にギラギラだったし、月は遅く出るので、夜は星雲の撮り時だとおもい準備したが、夕方から雲が出始め、アウト。
まあそれは仕方ないにしても、南に見える休山尾根際の赤みが気になる。
山の向こう側、阿賀の工場から赤い光が出ているようなのだ。再三あの赤い光に悩まされる。
やっぱりここでの撮影は限界なのかも。
望遠鏡覚え書き その2
一昨年の5,6月には日食と金星の太陽面通過という、一生に一度というレベルの天体ショーが続けて起こった。
充分な準備があればよかったのだが、その時はそこまでの意識が無く,減光フィルターのみ購入して手持ちのカメラで撮したのみであった。
返す返すも残念だったと思う。
当時、広範な人が日食を観察するというんで,事故があってはいけないという配慮がマスコミで繰り返し流された。
太陽を直接見たりするのがダメなのは当然で、ブームを当て込んで市販されていた観察用の減光フィルターにも不良品があるとかけっこう注意喚起が為されていた。
一番危険なのは望遠鏡で太陽を見ることなので,望遠鏡を使う場合は専用のスクリーンに太陽を結像させて見ることが推奨されていた。
また、ピンホールカメラを作製して観察することも推奨されていた。
ピンホールカメラ(いわゆる針穴カメラ)は子供の頃作って,ロウ紙などのスクリーンに景色が逆さに移るのを見て感動したものだ。
太陽観察用として紹介されていたものは、ピンホールが2㎜程度で、ピンホールからスクリーンまで(筒)が2m位のものである。
物体を例えば椰子の木にした場合
椰子のてっぺんから来た光が穴を通りスクリーンに映り、椰子の根元から来た光も同様にスクリーンに映るが,穴が小さいと両者は穴で交差し、スクリーンには逆さに写ることになる。
像の大きさは,視角をαとした場合(αはラジアン)、
像の大きさ=ピンホールからスクリーンまで(筒)の長さ(L)×tanα≒L×α
である。
天体の視角は視直径とかいう角度で表される。
太陽の視直径は31分59秒(31′59″)(≒0.533°[度])、ラジアンで表すと「0.0093」である。
従って,ピンホールからスクリーンまで2mのピンホールカメラの像は
2000×0.0093=18.6㎜
の直径になるはずである。
この2mのピンホールカメラは塩ビパイプ等を使えば出来たなと今にして思うが、固定などの細工が伴うので不器用という劣等感が先走り,パスしてしまった。
その代わり、黒い紙で表面を覆い、約1センチ角のみ露出させた鏡で太陽光を反射させ、暗くした室内のスクリーンに投影させる方法を試みた。
鏡とスクリーンの距離は7m程度である。
像の大きさは、上と同様な計算で65㎜程度になるはずである。
結論から言うと,鏡の方法は予行演習はしたが、日食には使わなかった。
日食の日が曇りがちであったことと、少ないチャンスにカメラで撮すことで精一杯だったからである。
金星の太陽面通過の日はおおむね晴れていたが,その前にこれらピンホールカメラの類では金星(のシルエット)は写らないことがほぼ分かったので放棄した。
なぜなら、2mのピンホールカメラの場合ピンホールが2㎜程度なので少なくとも2㎜の解像は不確実になる。(図参照)
ところが金星の視直径は「0.000292」なので,像の大きさは0.58㎜に相当する。
よって、この小さな黒い点は表れないことになるのだ。
鏡を使った「ピンホールカメラ」も同様な理由で像が表れないことになる。
金星より小さな太陽黒点に至っては言わずもがなである。
では、どうすれば写るのかというと、穴をどんどん小さくすればいいことになる。
金星の像の大きさが0.58㎜だったから少なくともその半分以下0.3㎜であれば薄ぼんやりと見えてくるかもしれない。
そのためには穴の加工をきっちりせねばならないし、光量が少ないから筒の遮光を万全にせねばならないだろう。
しかし,そこまでしても穴の縁で回折などが起こるだろうから,出来るかどうかは分からないな。
出来るんだったら,誰かがもうやってるよな。
2014-07-26 11:12
nice!(0)
トラックバック(0)