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2014.07.07 より

月面撮影 コペルニクス [天体]

この間、100㎜の屈折望遠鏡の使い勝手を試す目的もあり、月を撮った。

月齢が9.9であり、ちょうど半月より少し大きくなったところだ。

月面のクレーターや山脈を撮るには満月は向いてない。

クレーターの真上に太陽が来るので、凹凸の陰影ができにくいのだ。

だから半月程度はいいのだが、もちろん陰になる部分は撮れないのだから、対象によりけりである。

今度対象としたのは、月面クレーターで最も美しいとかいわれている「コペルニクス」だ。

月面の中央付近にあって、月齢9.9では陰の間近になる。


実は以前連続して月面を撮影していた時期があって、それをこのブログにも載せているんだが、そのほとんどは惑星用に買ったDFKというUSBビデオカメラで撮ったものだ。

ビデオで撮ってからRegiStaxというソフトで各フレームを重ね合わせ、画像処理するのである。

そうすると魔法のように克明な画像となる。


ビデオだから比較的短時間の露出のフレームをたくさん使うのだが、短時間故に時間的な動きのブレがなく、多数のフレームの平均となるが故にノイズが相殺されるのだ。

俺に分かるのはここまでで、それに加えてどんな魔法が使われているのか想像もできない。

惑星、特に土星の場合は暗いので、1フレームの露出を長くするしかない。

ここがいい画像になるかどうかの鍵になる。

その点、月面は明るいので、そんな心配は全くない。


ただ、RegiStaxを使った画像はその原理の理解がないことも相まって、何か本当だろうかと思えてしまうところがある。

あらかじめRegiStaxというソフトに仕込まれているものを実現しているんじゃないかと・・・・まさかね。


これが'13年10月28日の未明に撮った(この頃は元気があったんだな)月齢22.8の時のコペルニクス

v15_131028_04_09stack582WaveG1ステラ.jpg



夢のようにきれいな画像だろう?

望遠鏡は、当然R200SS



この間はED203Sとα7sを使って、通常の写真を撮った。

1枚画像でもそれなりだが、やはり細部となるとぼけているので、10枚近く撮ってRegiStaxで重ね、画像処理した。

画像を重ねるに際し、ステライメージというソフトでも時間をかけて行ったが、あまりいい画像にはならなかった・

RegiStaxは無料ソフトなのにどうしてこんなにすごいのか?


直焦でも撮ったが、やはり画像が小さすぎ、細部が曖昧になったのでボツ。

30㎜の接眼レンズを使った拡大撮影

DSC07592~01(8)stack・w15・レ・傾・トリ・tx.jpg



それをトリミングしたもの

コペルニクス付近

DSC07592~01(8)stack・w15・レ・傾・トリ3・彩度-70・tx.jpg



コペルニクスのすぐ上はカルバティア山脈、その上は雨の海

右斜め上のクレーターはエラトステネス


南極付近

DSC07592~01(8)stack・w15・レ・傾・下トリ・彩度-90・tx.jpg



ティコには盛大な光条があり、月面写真の定番だが、光が斜めから当たっているせいか、見えないね。


最後に、接眼レンズを20㎜にして撮ったもの。

DSC07605~14(8)stack・w15c150B10・レ・回・トリ・補正tx.jpg



大きくはなるがぼけてきている。


この後、10㎜の接眼でも撮ったが、さらにぼけ気味なのでボツ。


撮影範囲が広い分、画像としての臨場感は増してくる。

また、クレーター内部のヒダ(段差)の写りは'13年と接眼20㎜は同程度か?

接眼30㎜のものは少し切れ味がいいか?

'13年のものも望遠鏡はR200SSで接眼は20㎜だったと思うので、どちらがいいのかは分からないな。

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