SSブログ
2014.07.07 より

2015年の木星 Jupiter その2 [天体]

木星には50個以上の衛星があるそうだ。

そのうちガリレオ衛星というのは、イオ(IO)、エウロパ (Europa)、ガニメデ (Ganymede)、カリスト(Callisto)の四つで、他の衛星に比べて格段に大きい。

そしてそれらが、木星を周回する軌道は、ほぼ木星の赤道上にある。

つまり四つの衛星はほぼ同一平面上を周回しているのである。

ところで、今年は公転周期が約12年である木星の秋分・春分に当たる年であることは前回に触れた。

だから地球の春分に当たる3月頃には、木星の赤道を垂直に見ることになる。

それはすなわち、ガリレオ衛星の周回軌道面を真横から見ることになり、極端に言えば衛星は円運動ではなく、往復運動のように見える。

この結果、衛星同士が重なって見える確率が高くなってくる。

実は先月もあったはずなのだが、あいにく観察はできなかった。

ところが、主に大赤班狙いだったこの日(3月20日)イオとガニメデの重なりが見られたのだ。

事前に調べることもできるのだが、そうそうあることではないと思っていたのでビックリだ。

その顛末を撮したので載せる。

最初の2枚は小さめ画像。

v01_150320_1908_s200w2回.jpg


v05_150320_1921_s_200w2回.jpg



よく見るとイオとガニメデは完全に重なっているのではなく、すこしずれているのかもしれない。

ちなみにイオは一番内側の第一衛星、ガニメデは第三衛星だ。

エウロパは第二衛星でこの時は木星本体の影に入って見えない。
(一番最後の写真で見えてくる。)

接眼レンズを交換して、素早くアップの画像をと思ったが、手間取ってしまい、イオとガニメデがかなり離れてしまった。

v08_150320_1947_s200w3回.jpg


v11_150320_1957_s200w2回.jpg



このドイツ製のUSBカメラは撮像素子が小さいので、ちょっとずれると星像が撮像素子から外れてしまうのだ。

なんとか入れてさらにピント合わせとかしていたら、タイミングを逃してしまう。

だが、ブツブツばっかり言ってはせいがない。

この日は気流がいいのか、真冬の撮影時とは打って変わっていい写真が撮れた。

星が真上(南中)近くなるとさらに良くなる。

v16_150320_2012_s200w2回.jpg



もっと拡大を!とも思ったが、像は小さくとも木星表面の模様は見えているし、拡大してもそれが大きくなるだけと思えるので、今回はこれで満足。

衛星の大きさだが、イオとエウロパがほぼ月と同程度の大きさ、ガニメデが一番大きく、その次が一番外側のカリストだ。

イオとガニメデが並んでいると、その大きさの違いが、写真でも分かるのがおもしろい。


トラックバック(0) 

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。