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2014.07.07 より

2021年部分月食 [天体]

先月19日は久しぶりの部分月食だった。

テレビで、気象予報士が2~3日前から話題にしてた。

このところ、気力が無くなって・・・というか、正確に言えば好奇心がなくなってというか・・・、見たい!という衝動が起きないというのは大げさだが、弱くなったというのは事実で、いかんともしがたい。

このブログも最後に更新したのはいつだったか、考えたくもないほどほっておいてしまっている。

ブログネタは多少はあるのだが・・・・。

そうそう、”月食”

この月食、地平線から上がる時(17時)にはすでに相当、欠けてて、最高に欠ける時(18時頃)でもまだ明るさが残っている時間帯だ。

地平線から上がりっぱなが見頃となると、大抵は雲やもやに遮られてまともには見えないことが多い。

地平線に近いところとなると、やはり例年初日の出を見る場所である休山山頂が適地に思えるが、念のために調べると、初日の出は東南東方向だが、今回の月食の出は東北東方向で、もしかすると野呂山方向になってしまう。

休山より高いわけで、遠征する意味が大分薄くなる。

ところが、我が家の裏庭からその方向を望むと、ちょうど休山山塊と灰が峰山塊の間で、それでももちろん、我が家よりも高いものの、見えやすい位置だと言うことが分かった。

ということで横着心全開とこじつけにより、家から撮影することにした。


山際から上がる月は本当に大きく見えるし、写真で見ても迫力がある。

それが赤茶色してるもんだから、ますます不気味だ。

ちょうど近くに”すばる”がいた。

70㎜のレンズで同時に同時に収まる近さだ。

月食が最高潮の時は月が暗くなって、よく映っている。

ただ、肉眼では、老眼のせいで確認できなかったが・・・。

まだ、空が明るい時間帯だからな。

事前の報道では、この月食のことを「“ほぼ”皆既の部分月食」と言っていて、何だか残念といったニュアンスがあったのだが、わずかな”かけら”をくっつけた赤茶色の月もなかなかいいものだという気がした。

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今回の月食見物で最も良かった点はもちろん天候で、月の出の低い高度でも雲やもやに遮られることなく十分に見れたし、そして、山や家並みを背景にした月食シーンになったことだ。

”すばる”は六つ星と言われるくらい、六つの星が目立つが、肉眼ではたくさんの星がゴヤゴチャしているように見えるだけで、数はナカナカ数えられない。

だが、清少納言の時代では夜が暗かったし、空気も澄んでいたし、パソコンとかスマホもなかったから目も良かったんだろう。

だから、彼女もこの写真のように星の数を数えることができただろう。

けれど、彼女がいくら才女だったとしても、月食は予想できなかっただろう。

ただ、満月を待っていたら欠けた色黒の月が出てきて、そのおかげで好きな昴(すばる)を横に見ることができたとしても、この月を愛でるどころか悪態をついていたかもしれんな。

そんなことないか・・・。



2020火星 [天体]

2021年が始まった。

例年の如く、初日の出を撮そうと一応カメラの準備はしていたのだが、天気予報で曇りとあったし、日本海側での雪のニュースに少し怖じ気づいて事前に中止した。

今までなら予報で曇り気味でも、出かけていたのだが、そういうやる気が薄れていたことが大きい。

翌朝、空を見たら雲はあまりなく、機会を逸したような気分になったのだが、まっ、自業自得だ。

コロナの時代だから、外ではいつもマスクで、何だかやる気が出ない。

寒い日に戸外に出れば、老眼が曇ってカメラのファインダーやモニターが見えなくなるし・・・。


さて、話は変わるが去年の10月は火星の大接近だった。

正確に言うと、‘準’大接近。本当の大接近はその2年前の2018年だった。

火星は地球のすぐ外側を公転していて、公転周期は約2年弱。

従って、地球とは2年に1回接近することになる。

その間の年は太陽を挟んで向こう側にいる。

なので、遠いだけではなく昼間で見えないことになる。

火星と地球は近いときと遠いときの距離の比が大きく、火星の見かけの大きさは地球からの距離によって大きく違い、望遠鏡で写真撮影するには接近時が大チャンスだ。

2年ごとの接近といっても、その接近度合いはいつも同じではない。

火星の公転軌道が楕円形であるためだ。

2018年の接近時は大大チャンスだったはずなんだが、あいにく夏場(7月)にあたり惑星の高度が低く、我が家の撮影場所では家の陰に隠れてしまう。

それでせっかくのチャンスにと思って、鳥取の{さじアストロパーク」に泊まり、40㎝カセグレンで撮影してみたのだが、きれいな画像なのに、極冠を除けば以前撮影したような模様が見えず、ナゼだ?と何か拍子抜けがした。

そのあとで自宅でも撮影したのだが(8月)、同じことだった。

後日、天文マニアの投稿から、これが火星の砂嵐のせいだと知った。

昨年10月の大接近は、その時ほどの接近ではないものの、同程度の接近は今後、2033年までないというぐらいのチャンスだった。

惑星撮影用にバローレンズとCMOSカメラを買い、それなりに準備していた。

ちなみに撮影機材情報も、もっぱら天体マニアの投稿写真からである。

なまじの参考書よりこの方が遙かに実戦的だ(俺には)!


昨年の大接近は、火星との距離が最短になったのが10月6日、衝の位置に来たのが10月14日。

衝の位置とは、太陽、地球、火星が一直線に並ぶ位置である。

衝の位置では火星の南中時刻がほぼ零時になる。


それでは大接近のほぼ一月前に撮したものだが、載せる。

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衝の位置でないから少し欠け気味である。

南中になる前(はじめの頃)は大気の揺らぎ、ノイズで少し不鮮明だ。

写っている部分はあの{大シルチス」や「ヘラス平原」、「子午線湾」だ。

おおむね、15分間隔ぐらいだが、1時間、間が空いたものもある。

火星の自転は地球とほぼ同じなので、表面の模様を見ると回転しているのが分かる。


火星のいろいろな方向から見た模様を比較したもの。

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狙いを定めて撮したものではなく、条件が良いときに撮したものをあとから分類して並べたものだ。

11月に撮したものは、もう遠くなりかけていて見かけが小さくなっている。

本で調べて、おもな地名を書き加えた。

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月の地名にならって、暗い部分は‘海’とか‘湾’と名付けられているが、当然、水をたたえているわけではない。

‘オリンポス山’とおぼしきものが白っぽい丸として写っていたので記す。

本家であるギリシャの‘オリンポス山’は標高2918mだそうだが、こちらは25000m、
一桁違う。

裾野の直径は500kmで、東京ー大阪間に匹敵するというから超巨大な火山だ。


それとマリネリス渓谷がある部分も暗くなっているのだが、渓谷のために暗いのかどうかは怪しいので、記さなかった。

昔であれば、望遠鏡に映った模様を頼りにあれこれ想像を巡らしていたのだろうが、今ではたくさんの探査機が降り、歩き回り写真を撮りまくっている。

マリネリス渓谷の存在などその産物で、そんなでかい渓谷でも地球からの望遠鏡ではそうそう見えない。

そのような中、自分の持っているおもちゃの隣のような望遠鏡にもオリンポス山が映っていたのが少し感激だ。


蒜山の天の川 その2 [天体]

今日は動画!

といっても、手間をかけた割には期待外れといったところだけど。

「タイムラスプ」で1分に1枚、ISO=1600で30秒の静止画を撮り動画にした。

そのままでは日没後の西日や遠くの街の灯で下側が明るすぎるので、画像処理ソフトの「カブリ補正」を使っている。

天の川を際立たせるためにその他、諸々も・・・。

1枚ずつ・・・専門知識が無いので正しいかどうかはあやふやだが・・・すぐ飽きてしまうので時間かかった~。




天の川の下側で、雲が右から左に流れている。

左から右下に動いているのは岡山空港に着陸する飛行機か?

カメラはSONYのα7Sを天体撮影用に改造したもの。

改造というのは「赤い星雲」をよく撮るためのもので、反面、普通の写真を撮ると赤っぽくなっちまう。

だが、これはヒットかもしれない。

もともと α7Sは感度に特長があるカメラだが、さらに感度が良く感じられる。

そして、オーロラ用に買った韓国製広角レンズ、“安物買いの銭失い” を覚悟してたんだが、これがナカナカ・・・自分が本物を見る目がないせいかもしれんが・・・いいんだ。

日本製もいいんだろうが、なにしろ価格差、品揃えの差がありすぎる。

今は自分も含めて、日本製信仰があるから少々高くてももっている面があるが、この先「日本製」は終わるぞ。



動画を見るとチラチラしてる。

どうしても画像処理の程度が一定しないので、しょうが無い。

まあ、本来のやり方が分かったらもっとましになるかもしれないので、そのときはやりかえよう。


撮影に2時間近くかかったので、途中、電池交換したり、画像が端に寄ったのを修正したりして少し流れが不連続になった箇所がある。

電池はなんとかならんかな。オーロラの時ほどではないが、寿命が短すぎる。

蒜山の天の川 [天体]

もう1ヶ月以上たってしまったが、蒜山高原に行ってきた。

この頃はずっと、天の川に凝っている。

言わずと知れたことだが天の川とは我々が属する銀河系だ。

と言っても、星に関心が無いときは「ふ~ん、それで?」てなもんだった。

しかし、よくよく考えるとこれは最も身近にある宇宙の姿かなという気がする。

たぶんこういう思いに至ったのは、テレビや新聞の記事や番組で宇宙が取り上げられる際、天の川の画像が目に触れるせいだと思う。

自分の知性や感性から自然と湧き上がったものではない。(自覚!)

そうであったとしても、やはり天の川の画像を見ればわくわくする。

・・・これもミーハー(=死語)なるが故?・・・

それなら、プロや専門家の写真を見れば十分だろう。

いや、やっぱり自分で写真に撮りたいのだ。

技術はもちろん機材も遠く及ばないのに・・・ナゼ?

なんでだろうね。

出来栄えにはがっかりしながらも、実感とか達成感が全然違うョ。


天の川は非常に淡い。

街灯りも障害になるが、月は同じ空にあるだけに影響が大きい。

でもって、天の川を撮すときは新月前後にすることにしている。

10月は17日が新月だった。

前日までは雲が多くて適さず、17日も予報ではあまり期待薄だったのだが、午後になってだんだん好転してきて、この期は外せないと、宿の晩飯をキャンセルして撮影場所に行った。

撮影場所は鬼女台(きめんだい)展望所。

蒜山から大山に向かうスカイラインの途中。

標高 900mで、大山、蒜山三座、蒜山高原が一望できる。

日没は17:35ということで、撮影開始の18:20頃はまだ薄明かりで、天の川は肉眼では確認しづらかったが、カメラにはちゃんと写っていて位置確認できた。

それから目に見えて天の川の姿が浮かんできた。

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前の写真は山の姿を残すようにして天の川を際立たせていたのだが、後の写真は山の姿をシルエットまで暗くして天の川を浮き立たせた。

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1時間も経つと画面にはくちょう座が入るようになり、夏の大三角や、あまりきれいではないが北アメリカ星雲も写ってきた。

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ホントは時間が経つにつれ、天の川が右に(西に)寝てくるはずなんだが、おそらく広角レンズのゆがみによって端っこは内側に寄るため、見かけ上は直立を維持しているように見える。

この後、カメラの方向をずらしたところ、ちゃんと天の川が右側に傾き始めた。

よなぐに(与那国)の部分日食 [天体]

2020.06.21の日食で、最も大きく欠けるのは、近くでは台湾の嘉義市であり、金環日食になったはずである。(写真など見ていない)

よなぐにでは部分日食だが、細い三日月程度まで欠ける。

日本領内では波照間島が最も欠けたかもしれないが、それほど大きな違いではないはずだ。

問題は天候だ。

曇っていては元も子もない。

前日までの天候は、予報では曇りが多く、石垣島のそれが晴れが多いところを見ると、ここまで来てるのにとやきもきした。

それでも、予報と違って実際は晴れることが多く、当日もそうなってくれと願っていた。

願い通り、日食開始時点では晴れだったが、途中から雲が出てきて・・・、それでも薄い雲なら強い太陽光線は透過するので、カメラの露出や感度を調節して撮影可能だったが、最大食を過ぎたあたりから雲が厚くなり、ついに撮影不能となった。

まっ、最大食までは見えたので、よしとせねばなるまい。

近くで撮っていた青年も、同じように「まあいいか」という感じだった。

タイムラスプで、おおむね、1分に1枚撮って動画にしてみた。

途中撮影できてない部分もあるので、そのまま動画にするととんでしまう。

そこで継続的に見えるために、天文ソフトの日食アニメ画像を手直しして貼り付けてみた。

それに加え、欠けていく連続画像を1枚の画像にしたものを、貼り付けたくて、別のカメラの広角で撮っておいたのだが、そこからどうすればいいのか分からない。

ボツだ。安易に考えていた。




できあがってみればインターバルは30秒にすれば良かったなと思う。

やっぱり、動きがぎこちない。(アニメの動きがぎこちないのは自分が不器用なため)

それと、簡易的なもので持ち運びが容易な赤道儀がほしいな。

夜の天体を撮すんじゃないから、厳密なものでなくていい。

目視でとらえているから、カメラの角度を適宜修正しなければならない。

電池交換やら、厚い雲が出てくると、その後、太陽を探すところから始めなきゃいけない。

まあいいや。自己満足はできた。

次の機会があるかどうか分からんが、あればもっといい写真を!

ニュージーランド 7月の天の川 [天体]

ニュージーランドは2回目だ。

前回は2月で、ちょうど夏の終わりというところだった。

通常の観光的にはいい季節だ。

寒い日本の冬を脱出して、暖かい夏のニュージーランドと聞いただけでわくわくする。

しかし、天の川見物の最盛期は日本では夏、ニュージーランドでは冬と言われている。

夜中の真上に天の川中心部がかかるからだ。

そこで7月に行ってみることにしたわけだ。

結果的には成功というわけにはいかなかった。

ある程度日数に余裕を持たせたつもりだったが、夜空を見るには天候が悪く、テカポの3日のうち1晩しか見れなかった。

それも、寒いのはもちろんだが、風が強くて一層身にこたえた。

ちょっと風に対する備えが足りなかった。

もうちょっと場所を変えて撮れば良かったんだが、定番の「善き羊飼いの教会」そばで撮ってるうちに体が固まってしまって、あえなく撤収してしまった。

その後にはいい機会は訪れず、まあ以下のような写真になってしまったというわけだ。

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昨日、野呂山の天の川を載せたが、それと比べると写真の上下がひっくり返っている。

天球儀を見ると、何故ひっくり返るかよく分かる。

方向音痴の俺にも・・・。

“天の川”って何だ? 野呂山から見た天の川 [天体]

“天の川”って何だ? 野呂山から見た天の川


“天の川”の実体は地球から、太陽系が属する「銀河」の星々が密集して見える部分だ。

この銀河、子供の頃「銀河系」と教わったような???

子供の頃、身の回りの事物の大きさを拡大していくとき・・・・

→ 日本 → 地球 → 太陽系 → 銀河系 → 宇宙

っていう感じだったかな。日本は余分だけど・・子供だから

今は少し、呼び名が違ってきている。

銀河系は、無数にある銀河のうちの一つの銀河に過ぎないから「天の川銀河」と呼ぶらしい。

そしてそれ以外の銀河を“系外銀河”と呼ぶ。

ちなみにお隣の系外銀河である「アンドロメダ銀河」は、以前には、“アンドロメダ星雲”と呼ばれていた。

要するに銀河とか星雲だとかの区別があまりできなくて、普通の恒星とは違って、ぼーっと滲んで見える天体としてごっちゃになっていたんだ。

今は大きな望遠鏡がいっぱいあって、宇宙望遠鏡もある。

天の川銀河以外の系外銀河中の星々も観察できるようになっている。

いらんことだが、この呼び名の変遷で“星雲”というネーミングがなんだかおかしい。

典型的な星雲は、星間に漂っているガスやチリに近くの恒星から強烈な光線が当たり輝いているものだが・・・、だから実体はガスやチリなんだ。

だから“星雲”といっても星ではない。遠くの星が密集して雲のように見えるからでもない。そういうものは銀河とか星団という名前になったから・・・。

さて、“天の川”の話に戻るが、我々の属している銀河がなぜあのような形に見えるのか。

この辺が意外と難しい。

難しい理由は自分の方向音痴にあるとも言える。

自分はインターチェンジで高速道から一般道に下りる際、必ずと言っていいほど頭の中の方角と実際の方角が真逆になるのだ。

弧を描く連絡道を通る際、方向感覚が逆転するらしい。

そんなことはどうでもいい。どうでもいいが、天の川がどうしてあのように見えるのかが、直感的に言えないし、感じられないので気持ちが悪いままなのだ。

我々はやや端っこではあるものの。天の川銀河の内側にいる。

天の川銀河は平板でレンズ状の形をしている。

だからレンズ面に平行に眺めれば厚みがあるので濃く見えるが、逆に直角方向を見れば比較的まばらな星々が見えることになる。

レンズ面に平行に眺めたときの星々の密集状況がいわゆる「天の川」だが、レンズ面に平行に中心部を眺めれば最も濃い面を見ることになり、同じように平行方向でも中心から逆方向を眺めれば比較的薄い部分を見ることになる。

これが季節によって「天の川」の形が異なるゆえんだ。

こうしてレンズの厚さが「天の川」の川幅になっている。

こんな、いかにも知ったげなことを書いているが、自分を無理矢理納得させるためだけで、銀河を思い描いて・・・、地球の自転を重ねて・・・、フムフムと納得がいっているわけではない。

悲しいことだが・・・。

こういうこともあって、この半年のうちに天球儀を3個も買ってしまった。

最後に買ったヤツは少し高価なもので、無駄遣いではあるが思い切って買ってしまった。

透視天球儀というヤツで、天球面が透明で中に地球儀が見える。

地表面から見上げた星や天の川の位置がイメージしやすいのだ。

この天球儀でイメージすると分かりやすいが、天の川を見るのも南半球の方がいいらしい。

天の川銀河中心部(いて座のあたり)が真上に見えるからだ。


さて、昨年7月にはまたまた、ニュージーランドに天の川見物 に出かけた。

そういう予定があったので、地元での天の川も撮影しておこうと思い、5月に野呂ロッジに泊まり、夜中に天の川を撮影した。

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さすがにニュージーランドのようなくっきりした天の川とはならないが、それなりに撮れた。

蒲刈島諸島とそれを繋ぐ橋の灯りも美しい。

こういう絵を見ると我々が銀河の一員であることを実感させられる。

2017年日食 スライドショー [天体]

もう早いもので、おととしのことになってしまったが、アメリカ・オレゴン州のコーバリスで日食を見た。

海外で日食見物は、もちろん初体験だったが、そもそも皆既日食自体が初体験だった。

子供時代に見た、あと一歩で“皆既”というレベルの部分日食が忘れられないでいたが、本当に幸運にもよく晴れ、ほぼ100%見ることができ、感激だった。

もちろん、このブログにも翌9月に5回にわたって載せている。

その後、NHKコズミックフロントでも取り上げていたので、その画像も拝借したりして、“日食再検証”と称したものを4月に載せた。

だが、本格的な機材やカメラを持ち込んでいたマニアやその道のプロたちから見れば子供だましだろうが、それなりに枚数を撮っていたので、これをいつか動画に!という願望があった。

何をどうしたところで、興味を持って見てくれるものは結局おのれしかないつうのは重々分かってはいるんだがね。

でも動画となると敷居が高い。それでphotoshopのスライドショーにすることにした。

まず2012年の金星太陽面通過をテーマに作ってみた。

小さな望遠レンズというだけでなく、撮影位置もかなり移動したので、位置が定まらず、何回手直ししても金星が太陽面を這いずり回るイメージだったんだが、一応できたことはできた。

それで、今回、気をよくして“2017日食”に取り組んでみたというわけだ。



画像処理した部分は、ちょっと冷や汗もんだが、むしろ太陽が欠けていくシーンの方が自分的にはぐっときた。

トライ&エラーで取り組んでいたときに、発見もあった。

コロナの線を強調しようとしていたところ、太陽の近くに星を見つけたんだ。

天文ソフトで見ると1等星の“レグルス”に間違いない。

それなら日食でレグルスを撮した写真があるに違いないと思い、探したところ「アストロアーツ」の写真家が撮したものがあった。

なんと美しい!!  打ちのめされる。[パンチ]


やはり赤道儀が要るなあ。そしたらカメラ動かす一手間が省ける。

そして自動シャッターにすれば、もう一台のカメラを使える。

そうすれば、撮影条件が変えられ、あんな美しい写真が撮れるかも・・・

月面のLOVE [天体]

今日は“バレンタインデー”ということで、それに因んでということだか、この間、朝日新聞が「月面のLOVE」を記事にしていた。

このこと自体は、以前に聞いたことがあったが、それほど気にもとめなかった。

この“文字”を見つけた人が、日本のどっかの天文台に投稿したところ、天文台がNASAにまわして、“今日の一枚”的なものに選ばれたのだという。

今月は12日が見頃と言うことで、ちょうど晴れていたし、購入したてのCMOSカメラも試してみたいはで撮ってみた。

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文字に見える部分はこの部分でいいんかな?

ちょっと“E”がひっくり返ってるし、形が崩れて、少し怪しい。

ほかの3文字はまず間違いなくこれを言っているのだろう。

けっこう苦しいが頑張って当てはめたね!!

各地に奇岩(というほどでもないものが大部分だが)を観音さまやお釈迦さまなどになぞらえて命名している例が多いが、見ようによってはそう見える程度のことで、この例もそういった類いなんだが、バレンタインとかにかこつければ話題にもなるんだろう。

天文台やNASAなんかも天文を一般人や子供たちに親しみやすくするためにはこういう話題も必要なんだ。

いいことなんだけど・・・予算要求とかには一般人の受けも大きいから・・・。


で、その翌日も晴れたので、撮った。


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“E”がさらに崩れてほとんど痕跡程度になってしまった。

LOVEなんだから一文字でも欠けたら良くないよ。

やっぱり12日、1日だけだったね。


珍しいことに2日連続で晴れたから、月だけではなく、星雲や銀河にも挑戦しなけりゃと思ったが、写らないんだ。

月明かりと空一面の水蒸気でコントラストがつかないのか、CMOSカメラは撮像面が小さく画像が大きく引き伸ばされるためか・・・。

とにかくいろいろやってみるしかない。

金星、木星そして月が・・・・ [天体]

この前の1月31日の夜明け前には南東の空に、三日月型の月齢24の月と金星と木星がほぼ同じ位置にそろうはずだった。

しかしその日は雨模様の曇りでその光景をみることはできなかった。

天気予報でほぼ分かっていたので、、その前の25日と、30日に写真を撮った。

寒さこらえて、鼻水垂らしてね。


主な惑星と月の軌道面は重なっているので、こういうことはよくあることで、別に珍しいことではないが、それでも見ておきたかった。


以前、部分日食の時にも書いたが、今時の月の出・星の出位置は南東方向だから休山山頂に続く標高200mぐらいの稜線にあたり、出る時間がそれだけ遅れる。

出てすぐ空が白みかけるタイミングだ。

25日では月はまだまだ離れていたが、金星と木星はほぼ同じ高さに見えた。

金星と木星はほかの恒星と比べれば巨大で別格の明るさだ。

望遠レンズでも木星の4個の衛星のうち3個は確認できた。、

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ほぼ同じ高さに、さそり座のアンタレスがある。

さそり座は頭を上にして登ってくる。


月と一緒の画像ということで30日に撮った。


その翌日は木星と同じ高さになるはずだったが、この日はかなり離れてて、望遠レンズの写野にやっと入る程度。

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月は三日月型に撮りたかったんだが、ちょっと露出の案配が悪くて白抜けしてしまい、思い通りはならなかった。


欲を言えば、そのとき半月状態だった金星も半月の形に・・・いつか・・・[黒ハート]

2012年金星の太陽面通過 [天体]

天体写真を撮るきっかけになり、それがブログを始める動機になったのが、2012年にあった日食(5月)と金星の太陽面通過(6月)だった。

後者についてはネットに「日面通過」とあったものだから、この現象を指すのに普通の言葉だと思って、知ったげにそう書いていた。

しかし、「月面」だったら違和感はないが、何故か「日面」となると、あの太陽面のことだと付け加えたくなる。

違和感満載だ。

この頃、太陽面通過と記した記事もよく見るようになって、そうか、普通に太陽面通過でいいんだと・・・どちらでもいいんだろうけど。


日食の時は曇りがちで、撮影に不慣れなこともあり、あまりいい写真とはならなかった。

撮影枚数も多くない。

太陽面通過の時は、総じていい天気で、時間も長く、太陽の撮影についても少しは慣れててきていたので、大分ましな写真になっている。

でも、機材の方は150㎜の望遠レンズなので太陽は小さく写るだけ。

まっ、これは致し方ない。


さて、枚数だけはけっこう撮って、あとから何か処理しようと思っていたのだが、そういう機会もなく、時が過ぎて、今ふっと思うにあの現象を見れたのは本当に希有のことだったんだと改めて思うようになった。

当時から言われて、知っていたことなんだが、あと100年以上は起こらないとなると、当然もう見れないわけで・・・。

それで、暇に任せてコマ撮りビデオでも作ろうかと思いついたのだが、これがよく分からない。

それで、フォトショップにあるスライドショーならと考えた次第だ。

しかしこれはこれで大変!

そういうものは撮る段階から水平を決めて厳密にやらないと、黒い金星が太陽面でハエのように飛び回ることに・・・。

時間をかけて一枚一枚、像を修正してみたのがこれだ。






太陽は太陽自身の北を上にしてある(つもり)。

まだ、金星はジグザグと動いているが、もうこれ以上は・・・・ご愛敬ということに。

一生のうち2度と見ることはできないんだから、これからはこれを見て、変なところは記憶によるイマジネーションで補正して鑑賞しよう。

'19年1月6日 部分日食 [天体]

この間の、6日、部分日食があった。

以前から楽しみにはして、天気予報を見ていたのだが、ずっと「曇り」となっていた。

だめだろうなとは思いつつ、「雨」とはなっていないので、少しでも雲が切れるときがあれば見えるかもと思い、準備はしていた。

日食は8時40分頃からというから、本当は日の出すぐからたっぷり見られるはずなんである。

しかし、我が家に関しては、この時期の日の出方向(南東)に休山山頂に連なる標高200m以上の稜線があり、実際の日の出は9時30分頃になるのだ。

それでも、隣にあった2階建てのアパートが取り壊されたおかげで、見えるようになったところなんだ。

あとは、今は空き家になっている住宅の2階部分がなあ・・・・。

さて、日の出の時はすでに欠けているんだから、望遠鏡の焦点を念入りに合わせている暇はない。前日に適当に合わせて印を付けてまあこんなもん? という程度。

望遠鏡は太陽観測に使っている、初心者向けの「A80mf」の先端に減光フィルターをかぶせたもの。

手間を省くため、赤道儀に乗せて太陽を追尾することにする。

それと減光フィルターなしの望遠レンズ。これは手動。


待ち構えていたものの、ああ!・・・時刻になって、その部分の雲が明るくなるものの、全く出てこない。

家の庭だし、覚悟していたからそれほどショックはなかったが、残念・・・・でももう少し。

うん? ちょっと待てよ。雲が薄いからひょっとして。


見えたよ。稜線からちょっと上がったとこだけど。

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しっかり欠けてる。

フィルターなしの望遠レンズだが、雲がフィルター代わりになってなんとか写せる。

イヤもうここまで見れたら、部分日食観察だ。


望遠鏡で写したお日様。

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赤道儀に乗せると、追尾しながらカメラが回転するので、像が傾く。

写真はカメラを水平方向にした場合に換算して、回転させて修正したもの


お日様の連続写真

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この写真はすべて上のものと異なり、太陽が赤道面に直立した(上が太陽の北)ように回転させて修正している。

見た目の画像は、撮影者の立ち位置(時刻)によってぐるぐる変わるから。

撮影写真の下には同時刻のシミュレーション図(天文ソフトから)を付けた。

太陽の右斜め上から、新月の月がかすめてえぐるように通過している。


おしまいまで見たかったけど、雲が多くなってきたのと隣家の2階の部屋に隠れそうだったので打ち切らざるを得なかった。

でも、薄い雲を通してではあるが確実に日食を観察できた。

計算され尽くして、意外性も特別な発見もない天文ショーを見て、何が面白いんだろうね。

でも、面白いね。

ウィルタネン彗星 [天体]

昨年の末に、友人から「ウィルタネン彗星」が見えるようになってるのを知ってるか?

という情報をもらった。

そういえば年末に買った雑誌にそういうことが載っていたようだと思いだし、早速見るともう近日点を過ぎて遠ざかるところなんだが、ちょうど夜の8時9時に北東の空に見える位置のようだ。

まっ、今、寒いということもあって明け方はもちろん、丑三つ時でも外に出て星を見たり撮影する気力が無くなっている。

2、3年前はこうじゃなかった気もするんだが・・・・。

それはそうとして、時間帯も絶好なら、北東の位置は我が家の裏庭から絶好なのだ。

これは見ておくべきかと、機会を待っていたが、27日は雲が時々広がるものの、まあ絶好のコンディション。

赤道儀に彗星のデータを打ち込んで、愛用のR200SSで“狙い撃ち!”


あれ、これかなあ?

青くにじんでいるのは、それっぽいけどシッポがない。


肉眼で探しても・・・もちろん見えない。

双眼鏡でも・・・[ちっ(怒った顔)]、大体、双眼鏡は苦手だ。手が固定できなくて目標が動きすぎるから、視認が難しい。

まあこれだということにして何枚か撮って、置いた。


腹が減るから、晩飯食って、望遠レンズで広い部分を撮ってみた。

天文ソフトで見た、大体の位置・・・ぎょしゃ座の近く。

モニターで見ても、全く写ってない。

こりゃだめだ。


さて、正月が終わって、一息ついたところで写真の整理と、ネットに投稿された達人たちの写真と見比べてみた。

すると、R200SSの写真と同じだ!

やっぱりあれだったんだ。

890-899(10)トリ・レ・ト.jpg



望遠レンズの分、だめもとで、見えるか見えないかの小さな星々を天文ソフトのそれと見比べていくと、あったよ、あった・・・うっすらとね。


天文ソフトの絵には盛大なシッポがあったけれど、それはないが位置は同じところに。

9348-9377(30)周減レ・ト2・トリ2・オート.jpg



いやあ写ってたんだ。

それにしても、すごいね、ぴったり予言するなんて。

予言じゃないか、計算か。

火星と土星の写真 佐治アストロ [天体]

さじアストロパーク「セレス観測所」で撮った火星と土星の写真を載せる。

まず火星

v1_180714 0041w5.jpg



大接近時、ほぼ衝の位置

衝の位置だからほぼまん丸だ。

恥ずかしながら、火星は外惑星だから、金星のような満ち欠けは無いと思っていた。

もちろん衝の位置以外で撮ったら、なんだか少しゆがんだ形だなと思っていたが、上空気流が関係する揺らぎが原因と思っていた。

まあ、固定観念から外れて考えれば火星は近いから、位置関係で、斜め横から見る角度になる。

少しほっそりとした姿は、少し欠けていたためだったんだ。

そういう風に考えると、火星表面の独特の模様も、衝の位置ではなく、少し斜めの時が、凹凸の影ができてはっきり見えるということだな。

満月の時よりも半月の方がクレーターがよく見えるように。

これからは大接近、大接近と惑わされずに少し斜めの姿を撮影しよう。


そして土星

土星01_180714_001324_コントラスト200_L100_50%w1レ2.jpg



惑星を撮るのに夏は不向きだ。

なぜなら、地球・北半球が昼に太陽側に傾いているせいで、夜には惑星の高度が上がらないのだ。

それで、家では建物の陰となって火星も土星も撮れない。

野呂山に行って撮ろうとしたが、災害で不通になっていた。

そういうこともあって、大きな望遠鏡なら少々高度が低くてもうううまく写せるんじゃないかという思惑もあったんだ。

だが、唯一チャレンジできた日でも薄雲越しだったためか、40㎝カセグレンにしてはもう一つだった。


でも、とにかく撮れた。

最低限の目標は遂げた・・・ということにしておこう。


40㎝カセグレンの威力全開の写真を撮りたい。

惑星だったら少し寒い時期かな。でも、雪が怖い・・・。


もうひとつ、あらためて認識したことがある。

今まで使っていた赤道儀がおもちゃだったことだ。

もちろんプロ仕様だから、アマチュアの趣味用のものと比較することはできないが、それでもその頑丈さに感心した。


これから目や体が日々衰え、精神的な集中力も衰える中、それでも天体撮影を続ける気があるなら、もう少ししっかりしたものでないと・・・とつくずく思った。




佐治アストロパーク [天体]

今日も寒い!

と言っても、例年並みの気温らしいが・・・。


鳥取市の山間にある「さじアストロパーク」は天体望遠鏡を付設したコテージを運営している。

呉市にも蒲刈に市民向けの天文台があるし、晴れの国、岡山県にもあるのだが、どうも性格がシャイ?なためか、偏屈なためか、他人と楽しく交流しながら観測とか撮影することが苦手である。

苦手というかできないんだ。

上手な人に教えてもらいながらやれば効率的だし、失敗もないということはよく分かっているんだけれど、それをするぐらいなら失敗しても時間がかかってもいいと考えるぐらい我ながら超偏屈なんだ。

そういう人間にはこのコテージは魅力的だ。

なにしろ、一晩中自由なんだ。うまく撮れようが、失敗しようがね。


ただ、もちろんいいことばかりじゃない。

このコテージ、グループ利用を想定しているから1泊が3万円である。

そして、雲が出て、天体観測できなくても基本的に自己責任である。

どう考えても山陰は山陽に比べ、曇ることが多い。(地名で分かるね[わーい(嬉しい顔)]

島根出身だから、まあ実感[ドコモ提供]


でも、ものは試しだ。悪いことばっかり考えて実行せずにいるというのもイヤだ。

それで、連泊で3日借りた。

コテージは4棟あるが、40㎝カセグレンがある「セレス観測所」を借りた。


1泊3万円ということだけれど、一人で使うということで1室閉鎖して、4500円割引、望遠鏡を使わない日はさらに4500円引きということになった。


さあ、予約した7月?日、西日本豪雨災害で呉全域が断水する中、脱出したのだが、ちょうど梅雨明けとなった日だった。

しかし、同じ呉市民が災害に遭っているときに、ボランティアで災害復旧に対処している人もおられるときに、やはり天罰だったんだろうな。

はじめの二晩は雲が出て、観測できなかった。

最後の晩も薄雲が出ていたんだけれど、その雲を通して、なんとか、火星や土星を見ることができた。

呉に帰るその日から、あの記録的猛暑が始まったが、もうこれは運というか因果応報というか、そういったことなんだろう。

その日から借りていた人は、暑いドームの中で汗だくだったんだろうけれど、良かっただろうね・・・。 ニクいね! このヤロー!!


アストロパーク本館

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3連泊で借りたセレス観測所

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セレス観測所の居室

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ドーム内部の望遠鏡

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DSC00020.jpg



昼間にドームを開けて撮せば良かったんだけれど、狭くて全体が写らない・・・。


本館前の庭で星野写真を撮る。

DSC09213ト.jpg


火星が大接近していた頃だ。

薄雲を通しているせいで光が散乱するためもあるだろう。びっくりするくらい大きく見えた。


日食再検証 [天体]

この間(といっても先月?)、NHKの番組「コズミックフロント」で、昨年8月、アメリカでの日食観測を採り上げていた。

趣旨を簡単に言うと、

太陽コロナは磁力線の姿を反映しているので、日食時にコロナを観測することによって、磁力線の詳細を調べることができる。

磁力線は地球に多大な影響を及ぼす太陽フレアと密接な関係があるので、これを調べることによって太陽フレアの発生を予測することができるかもしれない。

人工衛星でも太陽本体付近のコロナは観測できず、日食はコロナを観測する貴重な機会だ。


ということで、番組の画像をキャプチャできればいいんだが、これはブロックされるので、テレビ画面をデジカメで撮影した。

モアレ線ができるのはそのためで、いたしかたない。


8月に現地で撮った画像も一部処理をやり直し、テレビの画像と合わせるため太陽の北が上になるよう 45°回転させた。


まず、コロナ

露出時間の違う28枚の画像を重ね合わせ、「ステライメージ」という天体ソフトの「ローテーショナル・グラジエント」という機能で放射状に伸びたコロナの光条を強調した画像だ。

前回載せた画像と比べ、日食前半の画像を多くし、重ね合わせ枚数を増やした。

コロナの白さを抑え、画面の荒れを減らし、光条を少しくっきりさせることができた。

日食最後の右縁の赤みも抑えることができた。

(800(16)加平・回2.5強1-250(4)-500(8)加平・ト2回2.jpg



「コズミックフロント」の該当画像がこれだ。

DSC08933.JPG



さすがに、専門家の素晴らしい画像には及びも付かないが、『こことここ!』 といった具合に同じ場所を撮しているのが分かるのが楽しい。

外側のコロナをもっと詳しく撮るには、もう少し長い時間の露出か、大きなISOが必要だが、カメラが別に2~3台要る。

予備知識も機材も無い人間にはとても無理だった。


画像の左下、コロナの光条が極端に折れ曲がっているのが分かる。

右側では、コロナが収束するように絞られて伸びているのが分かる。


それぞれ、その部分に印を加えてみた。

ライン.jpg


DSC08935.JPG



テレビ画像の矢印は、手前に伸びているもの(赤矢印)と奥に伸びているもの(青矢印)である。


そしてプロミネンス

DSC08903傾・トリ.jpg



テレビ番組内に映っていたノートパソコンのモニターのもので、人影のようなものが映り込んでいるし、斜めから撮しているので多分ゆがんでもいるだろう。



そして当方の画像

DSC05603減算1回トリ・シャ.jpg



同じ画像を少しずらして重ね、一方を他方から引き算することで、プロミネンスの部分のコロナの明るさを抑えてみた。


同じものを撮しているのがよく分かる。


ちなみに、テレビがプロミネンス画像として正規に挙げたのはこのような画像だった。

DSC08897.JPG



自分の撮った画像のうちどれに当たるかをいろいろ照合したが、見当たらなかった

?  ?  ?

まあ、当方はおもちゃみたいなミラーレンズだから、違いがあったとしても仕方ないが、ちょっと割り切れない。


最後にダイヤモンドリング

DSC05554回トリ・デジ.JPG



これについては、単に、どれがきれいか、という視点で選ぶしかない。



コロナは薄いガス体だが、百万度以上あるそうだ。

何故そのような高温なのかも研究対象だそうで、その形とともに興味深い。

ニュージーランドの星空 その2 [天体]

テカポの次の星空はクィーンズタウンだ。

実はその間にマウントクック(アオラギ山)というニュージーランド最高の山の麓に泊まったのだが、あいにく、その夜から雨になった。

テカポは雨の少ない地域だが、このマウントクックは有数の多雨地域だそうだ。

バスで1時間ちょっとのところなのに・・・。

こんなところも、ニュージーランドの特徴なのだろう。

全く知らなかったんだけれども・・・・。

ということで、密かに期待したマウントクックでの星見はなし。

翌日は氷河の近くまで歩くハイキングのオプションだったけれど、雨で・・、それでも自分一人のためにガイドさんが来てくれているので、カッパ着て、近場の山にハイキング。

そのことは、いずれまとめて・・・載せる・・・つもり。


そしてバスでさらに南部のクィーンズタウンに移動。

そこでまた、星見ツァー。

今度の参加者は自分のほか夫婦二人。

クイーンズタウンの郊外にガイドさんの車で行って、農場の一角にあるガイドさんの「秘密基地」で星見。

今度は持ち物を見て、写真を撮るように勧められたのでその場所で撮る。

遠慮したんだけどね。

やっぱりというか、相変わらずというか、そういう環境では気が急いて、カメラの操縦が失念してしまい、ガイドさんに「あなたのカメラでしょ?」といわれる始末。

ガイドさんが、カメラを縦にというので、その通りに・・・・。

「下の景色を入れないとどちらが下か分からないですから・・・」

たしかにそのとおり。


最後にガイドさんの望遠鏡とともに記念写真を撮ってもらったんだが、ガイドさんのは魚眼レンズっぽく、背景に天の川、南十字星とともに大小のマゼラン雲、北方のシリウスまで写っていた。

なぜか星空も人間も両方焦点があっていて、ガイドさん自慢げ・・・。

まっ、その写真は面白いけど、人間が写っていてこのブログの趣旨に合わないので載せないことに。

180217クイーンズタウン郊外南方向TX.jpg


180217クイーンズタウン郊外マゼラン雲TX.jpg


180217クイーンズタウン郊外北方向TX.jpg



カノープスがよく光っている。

全天でシリウスに次いで明るいんだそうだ。

カノープスは南極老人星と呼ばれ、この星を見ると75日長生きするんだそうだ。

テカポでもクィーンズタウンでも見たんだから、つごう150日長生きすることになるが、まっ、ここでは頭の上の方に出ているんだから、地平線にようよう顔を出すか出さないかの日本でのようなありがたみはないな。



・・・・ホントに後から気づいた。

カメラはフルサイズだが、広角レンズの投影像が狭いので、隅にケラレが出る。

それでカメラは自動的にサイズをAPS-Cサイズに狭めていた。

それがイヤなら自動をOFFにしなけりゃいけなかった。そのことはあらかじめ分かっていたが、忘れていた。

年のせいだ。

そのほかにも高ISOのまま、景色を撮り続けていたりしていた。

こんなの何回失敗したら無くなるのだろう?

注意された液晶の明るさだって、弱める設定ができたのに・・・ぶつぶつ。

ニュージーランドの星空 その1 [天体]

念願だったニュージーランドに行ってきた。

“念願?”といってもニュージーランドのこと、ほとんど知らないのに・・・。

要するに星を見るためだ。

あの、ツァー広告によく出ている絵に描いたような天の川ね。

ほかのことはよく知らないから、星見見物の日数が長いツァーを選んで申し込んだ。

それが功を奏したのか、ほぼ希望通りの星空を見ることができた。

あの天の川の絵はそれほど誇張ではなかったんだ!

(多少、誇張はあるがね・・・・)

日本でも見られる場所もあって、それを知らないだけかもしれないけど・・・

まず、テカポ湖

星見ツァーのオプションで連れて行ってもらったところはまさに満天の星空。

事前に天文ソフトで何回も下見していたが、本当にその通りで驚いた。

その場所にはガイドの会社が望遠鏡を2機備えていて、そのうちの一つでω星団を見せてもらった。

写真では見ていたが、リアルタイムでそのとおりの実物を見て、その形のきれいさに感動!

ガイドの人はその場で“自分で写真を撮りたい人は勝手に撮って!”と言ってはいたんだが、他の大勢の参加者(10人以上)が、ガイドの説明にいちいち感嘆の声(テレビ通販のサクラの女性みたい)を上げている中でカメラは構えられない。

液晶の光や懐中電灯に注意しつつ・・・、それだけの度胸も経験もない。

星見ツァーから帰って、ホテルの近く(テカポ湖湖畔)で、写真を撮った。

そこは道路の近くで、車のヘッドライトもあり、星見見物の場所と比べれば相当悪いが、それでもまあまあだ。

180215 テカポ湖畔南方向TX.jpg


180215 テカポ湖畔北方向TX.jpg



翌日の夜もテカポにいたので、今度は改造カメラで撮ってみた。

改造カメラにての南十字星付近.jpg



その日は、前日に比べると雲が出ていて、星が隠れたり、薄い雲を通してみるような状況であまりいい条件でなく、途中で打ち切ってしまった。

しかし、結果から言えば、明け方近くまで粘れば絶好の条件だったようだ。

昼間のオプションや移動などもあるので、体との相談というところが情けない。

でも、一応、南十字星を見られたこと、あこがれだったマゼラン雲を見られたこと、宮沢賢治の童話に出てくるような天の川を見られたことは、本当に善かった。

そして、ηカリーナ星雲まで・・・。



テカポの天気というのは不思議だ。

初日、クライストチャーチから車で送ってもらっている途中では小雨が降っていて、天気予報でも夜は雨となっていた。

ところが、運転しているガイドの人は今日は絶好だという。

そして、その通りになった。

テカポは空気が澄んでいるだけでなく、雨が少なく晴れがの日が多いというのも、星空を世界遺産にしようというゆえんらしい。

月面撮影 コペルニクス [天体]

この間、100㎜の屈折望遠鏡の使い勝手を試す目的もあり、月を撮った。

月齢が9.9であり、ちょうど半月より少し大きくなったところだ。

月面のクレーターや山脈を撮るには満月は向いてない。

クレーターの真上に太陽が来るので、凹凸の陰影ができにくいのだ。

だから半月程度はいいのだが、もちろん陰になる部分は撮れないのだから、対象によりけりである。

今度対象としたのは、月面クレーターで最も美しいとかいわれている「コペルニクス」だ。

月面の中央付近にあって、月齢9.9では陰の間近になる。


実は以前連続して月面を撮影していた時期があって、それをこのブログにも載せているんだが、そのほとんどは惑星用に買ったDFKというUSBビデオカメラで撮ったものだ。

ビデオで撮ってからRegiStaxというソフトで各フレームを重ね合わせ、画像処理するのである。

そうすると魔法のように克明な画像となる。


ビデオだから比較的短時間の露出のフレームをたくさん使うのだが、短時間故に時間的な動きのブレがなく、多数のフレームの平均となるが故にノイズが相殺されるのだ。

俺に分かるのはここまでで、それに加えてどんな魔法が使われているのか想像もできない。

惑星、特に土星の場合は暗いので、1フレームの露出を長くするしかない。

ここがいい画像になるかどうかの鍵になる。

その点、月面は明るいので、そんな心配は全くない。


ただ、RegiStaxを使った画像はその原理の理解がないことも相まって、何か本当だろうかと思えてしまうところがある。

あらかじめRegiStaxというソフトに仕込まれているものを実現しているんじゃないかと・・・・まさかね。


これが'13年10月28日の未明に撮った(この頃は元気があったんだな)月齢22.8の時のコペルニクス

v15_131028_04_09stack582WaveG1ステラ.jpg



夢のようにきれいな画像だろう?

望遠鏡は、当然R200SS



この間はED203Sとα7sを使って、通常の写真を撮った。

1枚画像でもそれなりだが、やはり細部となるとぼけているので、10枚近く撮ってRegiStaxで重ね、画像処理した。

画像を重ねるに際し、ステライメージというソフトでも時間をかけて行ったが、あまりいい画像にはならなかった・

RegiStaxは無料ソフトなのにどうしてこんなにすごいのか?


直焦でも撮ったが、やはり画像が小さすぎ、細部が曖昧になったのでボツ。

30㎜の接眼レンズを使った拡大撮影

DSC07592~01(8)stack・w15・レ・傾・トリ・tx.jpg



それをトリミングしたもの

コペルニクス付近

DSC07592~01(8)stack・w15・レ・傾・トリ3・彩度-70・tx.jpg



コペルニクスのすぐ上はカルバティア山脈、その上は雨の海

右斜め上のクレーターはエラトステネス


南極付近

DSC07592~01(8)stack・w15・レ・傾・下トリ・彩度-90・tx.jpg



ティコには盛大な光条があり、月面写真の定番だが、光が斜めから当たっているせいか、見えないね。


最後に、接眼レンズを20㎜にして撮ったもの。

DSC07605~14(8)stack・w15c150B10・レ・回・トリ・補正tx.jpg



大きくはなるがぼけてきている。


この後、10㎜の接眼でも撮ったが、さらにぼけ気味なのでボツ。


撮影範囲が広い分、画像としての臨場感は増してくる。

また、クレーター内部のヒダ(段差)の写りは'13年と接眼20㎜は同程度か?

接眼30㎜のものは少し切れ味がいいか?

'13年のものも望遠鏡はR200SSで接眼は20㎜だったと思うので、どちらがいいのかは分からないな。

系外銀河 M33 [天体]

子供の頃、地球は太陽系にあって、太陽系は銀河系にあって、銀河系は宇宙にある銀河の一つ・・・などと思いを巡らし、宇宙はなんてでかいんだなんて思ってたものだ。

でも、今は“銀河系”というと他の銀河と紛らわしくなるせいか、我が銀河のことを天の川銀河と呼ぶことが多いらしい。

そして、天の川銀河以外の銀河を“系外銀河”と・・・・。


ところで、ずっと認識が誤ったままだった。

アンドロメダ銀河は、我が天の川銀河より小さいと思っていた。

違ったな! アンドロメダ銀河の方が大きい。

それも21世紀に入ってからそうなったんだそうだ。

天の川銀河の直径は約10万光年、一方、アンドロメダ銀河のそれは22~26万光年。

地球からの距離は230万光年


ともに局部銀河というグループに属す。

同じ銀河グループに所属し、この二つより小さいのが M33だ。

M33の直径は6万光年、地球からの距離は300万光年。


ちょうどアンドロメダ銀河と同じ方向で、その少し下に見える(我が家からでは肉眼では見えないが)

だから、アンドロメダ銀河を撮ってから、このM33を撮るのはちょうどいいタイミングなのだ。

同じ銀河団に属しているんだから、他の系外銀河より破格に大きく見える。

アンドロメダ銀河の視直径は約180 ′、このM33でも約73′だ。

月が30.7′だからいかに大きいかが分かる。


でもまあ、大部分は肉眼では見えないんだし、月はあんなに輝いてんだし、実感としてはとてもそうは思えないんだ。


では今回の写真

DSC6774~6894(120)レ3・ト5・デジ・トリ.jpg



参考におととし載せた写真

DSC8833~9046(200)加平レ・周減ト・トリCB・スタシャ.jpg



あんまり変わんないか[モバQ]

というか、周辺部分はおととしの方がわずかに浮かび上がっている気がする。

望遠鏡の口径の差がここに出てきたか[猫]



ブログに書くためにデータを調べていて感じたことがある。

アンドロメダ銀河までの距離が約230万光年、その大きさが25万光年くらい。

意外と距離と大きさの差が小さい。

ホントに近所なんだな。

小さいけどもっと近所の銀河は大マゼラン雲と小マゼラン雲だ。

残念なが北半球では見えない

ニュージーランドに行きたい[飛行機]

すばる(プレアデス星団)の星雲 [天体]

すばるはこのブログでも何回か載せているが、その魅力はなんといっても、肉眼でも分かる青く輝く星々と、メローペに代表される星周辺のガス雲の輝きである。

確かに青く輝く星々は肉眼で分かるし、その周辺もほんのり青く見え、すごくロマンチックであり、心が躍る気がする。

だが、周辺の青く輝くガス雲までは肉眼では見えない。

もしかして、山の上での双眼鏡では見えていたのかもしれないが、例によって記憶が定かで無い。

とにかくあの風にたなびく青い霧のような、あの見事な星雲は写真に撮って、画像処理にて浮かび上がるものである。

なんとかこの星雲をきれいに撮ろうと挑戦してきたのだが、今年は新たに購入した100㎜の屈折望遠鏡で試みた。

DSC6901~6961(60)レ4・ト5・ネビュラ・ト・デジ・トリ.jpg



かなり成長は見られると思う。

この画像の星雲の上の方はもっと赤っぽくなっているはずなんだが、いろいろいじってもそうはならない。

まあ、使ったカメラはソニーのα7sで改造なしだから淡い赤を出すのには無理があるんだ。

そのかわり感度が売りのカメラだから、ISOを25,600に上げてやってみた。

少し星雲の細部が見えてきたのはそのせいだと思う。

ただ、もう少し枚数を重ねて(露光時間を長く)行うつもりだったが、途中から庭の隅にある電信柱を撮してしまってアウトだった。

電信柱がちょうど邪魔な位置にあるが、その影響が少ない位置で以前は撮影していたものをすっかり忘れていたのだ。

電信柱の据え付け代を中国電力から年間1,500円いただいているんだが、割に合わないというか仕方ないというか・・・。


露光時間が長ければ強い画像処理でも耐えられるんだが・・・。

この画像でもよく見るとノイズが浮かび出ている。惜しい!!

まっ、次の機会があればもっとじっくり。

天候頼みだがね。


参考までにおととし、さきおととし(2014,2015年)撮った写真を載せる。

1502~1551(50)平レ・ト5周減トリ・ネビュcb.jpg


DSC0512~0781(140)加平レ・ト4・周減2・トリ・ネビュcb・Tx.jpg


IMG0272~0486(200)再2・レ・ト4・周減・トリ・ネビュ・レ1・アンシャ.jpg



星雲の色はこの方が近いかもしれない。

光条(スパイダー)が見られるのは反射望遠鏡のせいだ。

望遠レンズや屈折望遠鏡には見られない。

光条は幻覚みたいなもんだが、あったほうがきれいに見えるね。

久しぶりに アンドロメダ銀河 [天体]

衝動的に100㎜の屈折望遠鏡を買ってしまったので、今は200㎜のニュートン式反射望遠鏡はお休みいただいて、もっぱらこの望遠鏡を試している。

なんで口径の小さな望遠鏡を買ってしまったのか?

これは自分でも不可解だが、飽きてしまったというか、扱いが急に面倒になって、屈折ならもっと簡単じゃないかと思うようになったというか・・・。

ただ、屈折望遠鏡は反射~~と比べると同口径ではえらく高価だ。

そもそも200㎜の屈折~~なんかおいそれと無いし、高価な上に重い!

お金もだが、今以上に重いのはちょっと・・・で、100㎜になったわけ。

本質は衝動買いだが、それなりの期待はあった。


画像のコントラストがいいとされていること

レデューサーやフリップミラーといったものが付けられること

特にレデューサーはアンドロメダ銀河みたいに、800㎜ではキツキツの対象に使ってみたかった。

広く撮るために望遠レンズなどを使ってみていたんだが、やはり物足りなかった。


さて、実際の画像だ・・・。

DSC6655~6756(100)レ4・ト3周減レ2・デジ・トリ.jpg



うーん、いい点はある。

画像の上部、M110側のヒダヒダは今までで一番だ。

あのヒダヒダはなんなんだ?

今まではなんとなくやり過ごしていたものだが、このぐらい写ってくると興味が出てくる。

うまく写ったのは、枚数の多さもあるけれどカメラのISOを高くしたこともよかったのかもしれない。


問題点(不満点)は周辺の色(緑)だ。

もとは光害カットフィルターかもしれないがどうしても消せない。

小さな星同士の解像度は、わずかだが反射~~(R200SS)の方がいいようだ。

やはり口径の差か?


参考比較に3年前の写真を載せる。

1760~1809(50)トリ・テキ縮.jpg



もう今年のアンドロメダは終わりだ。

次は来年だ。

そのときは野呂山で光害フィルターなしで撮ってみたいな。

2017年の土星 [天体]

毎年、土星と木星は撮そうと心に決めているが、はじめの頃のような熱意はない。

それだけの理由でもないが、写真のできばえもどんどん低下してきている。

土星は、自身の熱意の低下だけではなく、高度が低くなって、もう自宅の庭から本当に撮しにくくなってきたことにも原因がある。

ちょっと気まぐれに天文ソフトをいじって、土星の南中高度を調べてみた。


土星の南中高度
南中時刻 南中高度(°)
2003-02-01 20:52 77.805
2004-03-01 19:59 78.523
2005-03-01 21:02 77.687
2006-03-01 22:05 76.184
2007-04-01 20:57 72.324
2008-04-01 21:49 68.066
2009-05-01 20:40 63.679
2010-05-01 21:31 58.672
2011-05-01 22:21 53.577
2012-05-01 23:07 48.676
2013-06-01 21:47 44.780
2014-06-01 22:37 40.824
2015-07-01 21:22 37.886
2016-07-01 22:09 35.407
2017-07-01 23:02 33.844
2018-07-01 23:55 33.314
2019-07-01 00:58 33.858
2019-08-01 23:27 34.941


うわあ! 高いときは80°ちかくあったんだ。

写真を撮り始めたのは2011年からだが、そのころは手間暇かけても悠々撮れた。

去年はは自宅庭でも足場が悪いところから短時間ということになり、ことしは野呂山から撮した。

時期が遅くなったので、星が見えるのは南中を相当過ぎてからとなったので、ますます高度が低い状態で撮った。

高度が低いと当然ノイズが大きくなって、いい写真は撮れない。

普通なら接眼レンズを20㎜から6.3㎜または10㎜に替えて、もう少し大きな画像を撮るのだが、今回はやはり自宅と違って落ち着かないせいか、焦点距離の短いレンズに替えた途端、撮像面に捕らえられなくなり、やっと1回捕らえたと思ったらぼんやりした画像しか撮れず、ストレスのみが溜まった。

R200SSではピントを合わす際の震動だけで、像がどっかに行ってしまったりする。

何か考えないことにはストレスで寿命が縮む。

まっ、しょうが無いからこの1枚を載せる。

v1_170924_1931best50%stack_w1tx.jpg



土星の公転周期は約30年だ。

観測時期の土星の位置は太陽の反対側にあるから、観測時期が夏場になるときは高度が低い。

太陽高度と概ね逆だな。

高度が高くなるのはまだまだ先だ。


また、土星はその環が公転軌道面から26.7°傾いていて、それがそのまま公転しているから地球側からは、環の下から眺める位置になったり、上から見る位置になったりする。

ちょうどその中間では環を真横から見る位置になって、環はえらく薄いので(100mぐらい?)消えたようになる。

この環が消える現象は15年に1回となる。


いままでに撮ってきた画像を繋げて比較してみた。

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画像はすべて、北極を上向きにしてある。

専門誌やマニアの画像は南極を上にするのが普通だが、望遠鏡で像が逆立ちするにしても実際はこうなんだからこの方がしっくりくる。

まだ 6年だからこんなもんで、環が消えるまでにはまだまだだが・・・。

ちょうど今頃(2016~2017年)が環の傾きが最大で、それから横向きになっていき、2025年頃に消えて見える予定とか?

それにしても2013年の画像はいい画像だったんだな。

北極の6角形の模様がそのつもりがあればそう見えてくる。

野呂山山頂の夕暮れと星空 [天体]

登山ガイドを見ても野呂山という山はない。


しかし地図には野呂山がある。

野呂山というのは標高800mのいわば台地で高原だ。

今、ビジターセンターのほか国民宿舎やキャンプ場がある。

娯楽施設といったら叱られるだろうが、お寺もある。

以前は遊園地もあった(らしい)。らしいというのは跡地しか知らないので、その栄枯盛衰については全く知らないのだ。


さて、先に言ったお寺の近くに星降る展望台という場所があり、確かにいいところなんだが、何しろ車が近づけない。

以前そこで撮影したが、機材を運ぶのにくたびれてしまった・・・・・。


その点、星降る・・・という名は付いてないがかぶと岩展望台は車で横付けできるので、絶好なのだ。

ただし、本当はここの駐車スペースは2車分しか無く、障害者用なんだ。

だから、障害者の人の車が来たら何はさておき立ち退くつもりでいなければならない。

まあ、星の撮影は夜なので、障害者の人が訪れることは滅多にない。

ただ、日曜なんかは暗くてもカップルが訪れる。

それでも一組ずつで長くは居ないので特には迷惑にはならないと思っている。


そう、この日はたまたま日曜だった。

わざわざ日曜に行かなくてもと思うだろうが、いい天気というのはなかなか無いから日曜でも出かけることはある。

日が沈む西の山は膳棚山(839m)といって、一般的にはこの山が野呂山なんだが・・・。

テレビ塔なんかがある。

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いいシチュエーションではないが、ちょうどそこに現れた若い男は「幻想的だ!灰が峰よりいい!」と感激していた。

そうかな? 灰が峰の夕日の方がいいと思うが・・・。


日が暮れてから、土星を撮影したが・・・、いろいろあって、その後、星野写真を撮った。

星野写真というか、まあよくある天の川よね。

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家からでも露出を長くすれば天の川が写るが、ここではさすがに肉眼ではっきり確認できるから臨場感がある。


その翌日も、また、同じ場所に来た。

今度はISOを上げて蒲刈島方面を撮ってみた。

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本当はやはり天の川をやさそり座を撮りたかったんだけど、ご覧の通り、ちょうど間が悪く雲が出てきてしまって・・・・。

2017 太陽黒点 [天体]

ニュースによると今月6日の午前、太陽フレアが大爆発したそうだ。

通常の1000倍ぐらいとか。

それで、この8日にはそのコロナガスが地球に届き、大規模な通信障害が起こるかもしれんということだった。

結果的には騒いだ割には何事もなく、ニュースにもあまりならなかったというわけだが・・・。

とにかくそのときの微粒子は地球には届き、南極でオーロラが確認されたとのことだ。

まっ、何事もなくてよかったわけだけれども・・・・


ブログで書いたように、8日に黒点撮影したわけだが、今となってはどうってことないがそれを載せる。

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この写真は初心者向けの望遠鏡 ポルタⅡに手製のフィルターをかぶせて撮ったもの

初心者向けといっても800㎜なのでかなりきれいに写る。

拡大にも結構耐えられる。

我が写真は太陽の方向性を修正などしていないので、画像の上下はカメラの上下そのままだ。

だから黒点の向きは時刻によって違うはず。

相互の位置関係から見るとネットに出ていた大爆発は右側の黒点だろうと思う。


ついでにこれまで撮っていた黒点写真を載せる。


コーバリスで撮った、日食直前の写真

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自宅でミラーレンズの予行演習をしたときの写真

DSC05438明ト・トリ2.jpg



5月にポルタⅡで撮った写真

黒点は小さいか、ほとんど見えない頃だったので、この程度

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ミラーレンズは400㎜のせいかミラーの特性なのか分離が悪い。

まっ、小さくて軽くて安いからね。ある程度性能が落ちるのは仕方ない。

皆既日食見物記 その4 [天体]

皆既日食は終わったし、また見ようと思ってもそう簡単にはいかない。


だからせっかく撮った写真、なんとかならないかといじっていると時間がすぐたって、ひきこもりになる。


まずダイヤモンドリングの最後の最後、月表面の窪みから光がしみ出すシーン

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水漏れの水滴のように見えてくる。


あまりシャープじゃない。


次はプロミネンス

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うーん、見えなくもない・・・が、あの炎が揺らいでいる(火炎)ようなシャープさは・・・

やはり拡大するとぼろが見えるなあ

機材の問題もあるだろうが、根本的にはなぜこの程度なのかという原因がわからぬこの頭にあるんだろう。


最後にコロナ

画像処理ソフトの「ステライメージ」にコロナの処理法があったので使ってみた。

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うーん、ちょっとわざとらしいが、思いは表せた。



つくづく感じたが、やはり次に行くとすれば赤道儀による追尾で、プログラミングされたシャッターだな。

自分は悠然と鑑賞する。


まっ、今度のような晴天に恵まれるとは限らないけどね。

晴れてこのような機会に遭遇しただけでも幸運だ。


そうそう、痛恨の忘却があった。

皆既のとき、周辺の景色とともに写すためにもう一台カメラを持って行ってたのに、すっかり忘れて・・・木洩れ日は撮っているんだが。

天体観測じゃないんだから、これは痛恨・・・・[がく~(落胆した顔)]
主目的以外の夕日を狙って、失敗したりして・・・・[もうやだ~(悲しい顔)]

皆既日食見物記 その3 [天体]

ああ、月が通り過ぎてゆく。

日食の終わりの始まりだ!

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駐車場に写る木漏れ陽

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地元住民の見物者の引き揚げが始まる。

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あの黒点が見えてきた。

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ベテランマニアはもちろん最後まで撮影しているが、こちとらは次の移動への準備が心配で切り上げることに


このあと、ポートランドにバスで移動するのだが、なんと大渋滞が予想され4時間以上かかると推定されるというのだ。

まあ、あのトランプさんも見たとか見ていないとか・・・。

当地では結構、話題に・・・・・。


写真を整理していると、自分のド素人芸でもなかなか美しいのだが、今となってはあのダイヤモンドリングを実際に自分の目で見たのか、カメラのモニターで見ただけなのか確信がない。

夢かうつつか幻かっていうヤツ?


もうこういう機会はないと思うが、もしあればカメラは自動プログラム(あるらしいが?)などして、自分の目で確実に現認して叫んでみたい・・・。

皆既日食見物記 その2 [天体]

さていよいよ皆既日食だ。

皆既5分前くらいにフィルターを外し、待ち構える。

あまり直前だとあわてて、三脚をひっくり返しでもすれば大変だ。

ところがここで泡食う事態が・・・・!

カメラモニターには大きなゴーストが出て何が何やらわからない。

こればっかしは本物の日食でないと試すわけにはいかないからなあ。


幸いなことにこの事態は20秒程度で収まり、事なきを得た。

太陽光線が強すぎたためのゴーストか?


さて、いよいよダイヤモンドリングというヤツ?

太陽が月に隠れる寸前に月表面の窪みから太陽光線が漏れて射し込んでくる。

月の山や谷の高低だからほんの一瞬のことだ。

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周辺の見物人から歓声が上がる。

周辺にはツァーのカメラマン以外にも地元の人と思われる見物人がかなりいた。

地元の人は大きな車の後部荷台?に夫婦でふんぞり返って悠然と見物している。

この人たちは体の大きさから見ても、見た目の性格から見ても軽自動車なんぞには乗りそうもない。


皆既になると黒い太陽となる。

“何も黒くならなくても”と思わないでもないが、見ているものは太陽ではなくて月なんだよな。

その縁にプロミネンスと思われる赤い塊が盛り上がっている。

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実はツァー同行の先生からは写真に神経を使いすぎず、肉眼や双眼鏡で見た方が感動するとアドバイスされている。

肉眼や双眼鏡で見ることができるのはこの2分足らずの間だけだ。

ただ、双眼鏡は持ってこなかった。

荷物が増えることと、乱視だから視認が難しいと思ったからだが、やはり持ってきていればよかった。

結局プロミネンスは肉眼では観察できていない。


コロナ!!


コロナの撮影にと、あらかじめ計画したとおり、この時点でカメラのISOをあげる。

肉眼では白い輪のように見える。

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でも、結果的に露出時間をもっと長くとるべきだった。

露出時間が短すぎると現像の時にレベルを上げてもノイズが出てなかなかいい画像にならない。



2枚、3枚と重ね合わせてみたが・・・

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結局、13枚エイヤッと重ねて、思い切って画像処理をかけてみた。

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これがいい画像と言えるかどうかはわからないが、太陽から放射状に非対称な筋が見える。


もう一回リベンジというわけにもならないから、まあ初心者だからこの程度で満足。

自己満足・自己満足・自己満足

そして、逆ダイヤモンドリング。

21_1017_39.jpg



ISOが高く、露出が長いからなんか趣が違う。

皆既日食見物記 その1 [天体]

アメリカオレゴン州コーバリスという町で皆既日食を見物した。

小さいとき島根の実家で部分日食を体験した。

辺りが暗くなり、カラスが騒ぎ、星が見えたことを覚えている

2012年には呉で部分日食を体験し、このときは撮影もした。

ただ、その日は快晴とは行かず、雲の途切れ途切れという状態だったが・・・。

その後にあった金星の太陽面通過とともに、天体の撮影へのきっかけになった。


しかし、皆既日食はまだ体験していなかった。

このたびは皆既日食ツァーに何度も参加し、そのうち2回は完璧な日食を体験してきたという友人の紹介でツァーに参加したのだ。


運がよかったというか、ビギナーズラックというか当日(現地時間8月21日)の現地は快晴であった。

前日も晴れだったが、薄雲があったことを考えると本当に運がよかった。

機材もそれなりに考えて、焦点距離400㎜のミラーレンズを持って行った。

安価で小さくて軽いのだ。これで大丈夫か・・・・?

事前に家で黒点撮影はしてみたものの、不安はあったが、外国旅行で体力もないし仕方ない・・・。

ツァーの大半のメンバーは赤道儀など本格的な機材を持ち込んでいて、望遠鏡も立派なものに見えた。(実はあまりよく知らないが・・・・)


オレゴン州は太平洋岸の州であり、最大の人口の都市はポートランドだ。

コーバリスはその南にあり(バスで2時間ぐらいかな)、オレゴン州立大学を擁する研究学園都市らしい。

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これは市内を流れるウィラメット川で、ここはホテルの裏にあたる。

水を満々とたたえる川で、カヌーとかで遊ぶ人が多い。

この小さな小道にカメラを構えて撮影した次第。


この上流はビーバーもいるそうだ(お目にはかかれなかったが)。

そしてこのあたりではブドウも採れ、ワイナリーもたくさんある。

カリフォルニアワインと違い、少し甘い感じ。


これはついでだが、ホテルの前で騒いでいた鳥。

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ガイドさんに聞いたらトロント・ブルージェイズのブルージェイ(青カケス)じゃないかという。

ブルージェイはオレゴン州の州鳥だ。そうかそうかと感激したが、ネットで見るとどうも少し違う。

尾羽にチェックの柄が見えない、後頭部に出っ張りがない。

何よりも鳴き声が違うような・・・・。

まっ、いいか。本題と関係ない。


欠けはじめ1分後

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そして・・・・

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44分後

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そのとき、木漏れ日が

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そして、そして

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ダイヤモンドリング直前

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ここでフィルターを外さねばならないから、本当の直前は写せない。

2017年の木星 [天体]

木星が気味悪いほど光り輝いている。


まるで肉眼ででも、あの衛星が見えるのではないかと思えるぐらい。


今頃はちょうど9時頃に南中するので、見頃なんである。


といって、とりたてて撮影する意欲が高まるわけではない。

撮影機材が変わらないので、以前よりいい写真が撮れる期待がもてないから。

まあ、撮ってみたら、大気の透明具合が良くて

“はっとする具合いい映り!!!”

なんてことはめったなことでない[失恋]

それでも年に一回は撮っておかないと、と挨拶代わり・・・・

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この画像、ビデオでたくさんのフレームを撮り、それをRegiStaxというソフトで合成したもの。

重ね合わせただけでは、かなりぼやっとしているので、ソフトの機能で模様を浮かび上がらせる。

これをやり過ぎると“塗り絵”のようにリアルさが無くなるので、今頃はやや控えめにしている。


そのせいなのか、以前がビギナーズラックだったのか、撮り始めた最初の頃の写真の方がいい。

感動があるからかな。


ソフトの強調機能を使わずにきれいな絵を撮りたいが、それには大望遠鏡とか山の上とかの条件が必要なんだろう。



次は土星の見頃に野呂山で撮ろう。
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