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2014.07.07 より

金星と月 [天体]

もう一月前になるが、金星と月が接近して見えるというので、撮影した。

月と惑星は同じようなところを通るし、月はひと月で出る時間が循環するので、実は接近する機会は多い。

といっても、800㎜の望遠鏡の視野や撮像エリアに入るには相当接近せねばならない。

ちなみに今月はかなり離れていた。

金星は今、明けの明星。

本当は撮る意気込みはあまりなかったのだが、年寄りの特性でたまたま目が覚めてしまったのだ。

そうなると、気にかかっていたということもあり、やってしまった。

疲労の後遺症が出るかもしれないのに。

まず、ツーショット。

DSC09048レ・回・トリ.jpg



月齢は25.5、金星は-4.5等星。

ツーショットといっても、一瞬のすれ違いみたいなモンだ。

月は地球の自転方向に公転しているので、金星よりも見かけの速度が遅い。

なもんで、あれよあれよという間に差が開いてしまう。

このツーショットも開き初めなのだ。

もっと早くといっても、月はまだ山から上がっていないから仕方ない。

それにしても、いわゆる過剰露出で月を見れば、月の表面の凸凹がよく分かる。

金星はほぼ半月の状態だが、目で見る分はこんな状態に見える。


少し経った後。

DSC09163ト3・レ・回.jpg



写真に撮ると分かるが、月と比べると金星が断然明るいのだ。

だから月に露出をあわせると、金星が明るすぎて膨張してしまい、金星にあわせると、月が暗くて亡霊のようになってしまう。

だから「トーンカーブ」という画像処理で、見よう見まねで金星の明るさを抑えつつ、月をなるべく明るくする。


もう空が少し白みがかった頃。

DSC09275レ・ト回・トリ.jpg



金星は小さいので、写真を拡大しないと欠けている状態が良く分からない。

しかも、高度が低いので大気の影響で形がいびつになっている。

でもよくみれば、月と同じ方向が明るくなっている。

あと少しで顔を出す太陽の方向だから当たり前だが、なんだか不思議。


後日、金星をデジカメのビデオで撮り、処理した写真。

MVI_0102_w1_rgb再合成レ.jpg



金星は雲で覆われているので、地表面の模様などは見えず、のっぺらぼうだから撮しても精がないが、見えたとしても高度が低い(今が一番好条件ではあるが)ので、大気の影響でゆがんだり、色が滲んだりする。

ビデオで多数枚の写真を撮り、平均をとったものでもこんな程度で、1枚撮りもしてみたが、10枚連射でも、どこか欠けている写真だけなのだ。

後は運だと思うが、根気が続かない。
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