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2014.07.07 より

ばら星雲 [天体]

オリオン座の星雲を撮った翌日、その近くのいっかくじゅう座にあるばら星雲を撮った。

実はばら星雲は去年も撮っているんだが、大きな星雲なので800㎜で撮すと撮像面から少しはみ出てしまう。

それに星雲という以上、そのものをしっかり撮すのもいいが、周りの背景も撮したい。

ということで、焦点距離が可変である、望遠ズームレンズを使ったわけだが、どういう構図にするかで焦点距離を設定せねばならない。

焦点距離を短くして、近くのコーン星雲も一緒に入れるということも考えたが、レンズ径が格段に小さいことを考えれば、まず星雲が映るかどうかもわからない。

とりあえずということで、星雲が悠々と入る300㎜で撮ってみた。

このばら星雲というヤツはオリオン座大星雲のように肉眼で見えるわけではない。

写真に撮って画像処理して初めて浮かび上がるのである。

とはいっても近くのコーン星雲や、夏に現れる北アメリカ星雲やペリカン星雲に比べれば格段によく映る星雲だと思う。

“よく映る”というのは改造していないデジカメでもそれなりに映るからだ。

今回は改造デジカメだから、いかに安物の望遠レンズでもそれなりに映るだろうという目算だ。

そしてその結果。

IMG2487~2604(110)再レ・ト2・周減・ネビュラ・ト.jpg



実はこの直前までにも、一連の写真を撮っていたが、途中で南中にさしかかり、赤道儀が止まってしまった。

赤道儀は南中を過ぎて動けなくなると、“反転していいか?”と聞いてくる。

おかしなことに画面上では“いいえ”という選択肢もあるが、当然それを選んでも継続できるわけもなく、反転するしかないのである。

“反転”とは現在照準している方向に逆方向から合わせていくことでカメラに写る像は逆立ちとなる。

それならそれで仕方ないが、我が赤道儀は安物のわりにがんばっているとは思うのだが、この“反転”では360°回転することになるので、どうしても元の照準の位置にはならない。

1等星なら目で探して合わせる手もあるが、肉眼で見えない対象ではそれも出来ない。

しようがないからリセットして位置あわせからすることになる。

この写真はそのときのものである。

何故、くどくど言うかというと、今まではこんなめんどくさいことやっとれんわ!とばかり、撮影を打ち切ってきたからだ。

人間が少し成長したな。


ばら星雲はカタログ番号でいうと
NGC2237とか同2238,2246と複数の星雲になっている。

また、ばらの花の花粉?にあたる中心部の星団はNGC2244である。

星団がある中心部の大きな穴はこの星々から出る風(太陽風のでかいヤツみたいな?)で周辺のガスを吹き飛ばしてできた形状らしい。

ちなみにだが、この表題はばら星雲だが、骸骨星雲とも呼ばれているらしい。

この中央の穴を骸骨の左目とすると、なるほど言えてる。

星雲の中にある黒い筋(暗黒帯)などは骸骨にあるヒビみたいで芸が細かい。

“ばら”よりもずっといい。

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