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2014.07.07 より

化学実験事始め リーゼガング環( Liesegang ling) その1の2 [リーゼガング現象]

今日は台風崩れの低気圧が山陰沖を通過するとのことだが、今のところさしたることはない。

朝がようやくまともになった。
最低気温が25度以上だったら熱帯夜というけれど、連日熱帯夜ではニュースにもならない状態だった。

これから少し疲れがとれるといいが。


リーゼガング環は周期性を持っている。

ゲル層の上端からリングまでの距離については
Ln+1/Ln = ρ (ρは一定)
(Ln+1 、Ln  :ゲル層の上端からそれぞれn番目、n+1番目のリングまでの距離)

ということらしい。
要するに等比級数である。

その他に
各環が形成され始める時間、各環の厚みに規則性があるという。

なかなか難しい。
このブログは研究ではなく、きれいな形状を見るのが目的なので必要以上には深入りしない。

ゲル層のリン酸2ナトリウムの濃度が0.01Mの場合。

P8253600CaHPO4目盛り・縮.jpg


試験管に貼り付けた定規の目盛りが 25mm の位置にある環をn番目とする。
ゲル層の上端は 5mm だから、
ゲル層上端からn番目の環までの距離 Ln は 20.0 mm
これから
Ln+1/Ln  ≒ 21.5/20.0 ≒ 1.08
同様に
  Ln+2/Ln+1 ≒ 1.09
Ln+3/Ln+2 ≒ 1.09
Ln+4/Ln+3 ≒ 1.10
Ln+5/Ln+4 ≒ 1.11
Ln+6/Ln+5 ≒ 1.10
Ln+7/Ln+6 ≒ 1.09
Ln+8/Ln+7 ≒ 1.11
Ln+9/Ln+8 ≒ 1.10

このように右辺の数値は 約 1.1 でほぼ一定している。

これから逆算して、その下の環の位置を計算すると。
目盛り位置(mm))
n+10   54.5
n+11   59.5
n+12   64.9
n+13   70.9
n+14   77.5
n+15   84.8

n+15番目になると曖昧だが、それまではその位置に微結晶が散乱している。

ゲル層のリン酸2ナトリウムの濃度が0.0025Mの場合。

P8263602CaHPO4目盛り.jpg


計算結果は省くが、0.01Mの時のように整然としていない。
環の濃さもまちまちだし、間隔もばらついている。
まるでバーコードのようだ。

溶液濃度が薄いため、最初から結晶が大きく、数が少ない傾向となり、偶然性の要素が大きくなったのか。

要因は色々あるにせよ、面白い。
偶然のように見えて、複雑ではあるがやはり必然を感じる。


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