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2014.07.07 より

2度目のイエローナイフ(4) [オーロラ]

以下の写真は赤みはないが、躍動性がある。

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シャッター速度5秒で撮っているが、まだ明るいのでもっと短くすればよかった。

5秒では長すぎて、シャッターが開いているうちにかなり画像が動いている。

その分、ぼんやりして切れが失われてる。

短ければもっとダイナミックに写っただろう。

通常は10秒のところ、思い切って5秒にしたんだけれど、オーロラの動きはもっと速かった。

この辺の判断が難しい。甘いねえ。

2度目のイエローナイフ(3) [オーロラ]

前回までに載せた写真は、赤い星雲を撮すために改造したカメラによるもの。

通常のデジカメがローパスフィルターによって赤色を抑えているのに比べ、赤外線に近い赤がよく写るはずだ(比べていないから自信を持って言えないが・・・)。

2年前の写真より赤がよく出ていると思う。だけど、同じ条件じゃないからなんとも言えない。

次に載せる写真は、2年前と同じカメラで撮ったもの。

レンズはさらに広角だから幅びろいエリアが写っている。

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まずは上の3枚だが、このカメラでも緑の上に赤いオーロラがちゃんと写っている。

赤い餡のどら焼きみたい。

しかし、少しドテッとしていて切れがないな。

改造カメラだったらどう写っただろうか。


次の2枚はいわゆる魚眼レンズで撮ったもの。

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確かに広範囲で撮れたけど、緑のオーロラの濃淡がもっと出ればなお良かったのだが。


2度目のイエローナイフ(2) [オーロラ]

オーロラという発光現象は、はるばる太陽からやってくるプラズマ(太陽風)がもともとの主役だ。

太陽表面は6000℃の高温だが、それを取り囲む太陽の大気ともいうべきコロナは約200万℃という超高温だ。そう聞いてもわけが分からないが・・・。

そこで物質は通常の分子、原子ではなく、原子核や電子といった荷電粒子にバラバラになっている。

それがプラズマだ。

プラズマは原子核(陽子など)とか電子だが、オーロラ現象でいう主役は主に電子だ。

プラズマ粒子はその荷電故に地球の磁場に捕らえられ、太陽の反対側、つまり夜側に溜まるという。

それが何らかの理由(磁力線の絡みなどで?)により地球の両極の周辺に飛び込んでくる。

そのとき、大気と衝突し発光現象が起きる。

発光現象が起きるのは地上から80㎞~500㎞の高度だという。

100㎞内外から上が宇宙だというから、要するにそこは宇宙であり、雲もなく、飛行機も飛ばない世界だ。

高度が200~500㎞程度では赤いオーロラが発光する。

比較的エネルギーの低いプラズマが酸素原子に衝突し、一番手近な電子を励起させて発光を起こす。

一番典型的な緑のオーロラは100~200㎞ぐらいに起き、同じく酸素原子との衝突だがプラズマのエネルギーが大きい分、励起幅も大きく従って色も違う。

赤紫に見えるオーロラは80㎞~100㎞程度の低い位置まで侵入したエネルギーの大きいプラズマによって起こる。

衝突するのは低くなった高度では密度が大きい窒素分子だ。


緑色のオーロラは肉眼でもよく見えるが、緑がかっているが白っぽく見える。

明らかにオーロラと分かるものもあるが、雲と見まがうときもある。

現地にいるガイドは問われると、デジカメに撮して確認してくれという。

デジカメで写してモニターで見るとオーロラは鮮やかな緑色に写るし、雲はくすんだ白か、地上からの光を帯びて赤っぽい色に見える。

赤や、赤紫のオーロラは肉眼では暗く確認しづらい。

ただ、これもシャッター時間の長いデジカメで写せば、ちゃんと写っている。


今回のテーマはタイムラスプで動画風に撮ること。

写真集で芸術的なオーロラはたくさん見るが、動画はテレビで見るだけなので・・・

自分のつたない動画でも、静止画で見るのと全く違う。

芸術的、美学的なことを言っているのではなく、オーロラの実体を別角度で見る気がする。

もう一つのテーマは赤いオーロラを撮ること。

そのために、赤い星雲を撮るために改造したカメラを持って行った。

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この改造カメラは、いわゆるローパスフィルタをはずしてあるので、全般的に赤っぽく写る。

それはおおむねホワイトバランス設定で相殺されているはずなんだが、いささか不安が残る。

だが、2番目と5番目の写真の赤い光は間違いなかろう。

緑の光の上にうねりながら上に伸びている。

緑の帯の下端もピンクになっている部分がある。

これが窒素分子による発色なのかなあ。


2度目のイエローナイフ(1) [オーロラ]

先月、カナダのイエローナイフに行った。

おととし9月に行ったのに続いて2回目だ。

まあ、半年前ぐらいから予約していたんだから予想もしていなかったんだが、例の「コロナ事態」で不安だったよ。

行っていいんだろうかとさえ思った。

めちゃくちゃ寒そうだし、やめようかとも考えたが、結局、中止する決定的なものは何もないからそのまま予定通り行ってきた。

9月のイエローナイフは、雪も降ったりしたけど、最低気温は-5℃くらいで、特に防寒服も着ずにオーロラ見物・撮影できた。

3夜のうち1回だけかな、ほぼまるまる見物・撮影できた。

今回は寒さのピークは過ぎているとはいえ、真冬だ。-20℃くらい・・。

しかし、寒さの方はレンタルの防寒服があり、大丈夫だった。

防寒服すごいな。

ただ、一番の難関は、手先の冷たさとカメラや三脚の操作だ。

レンタルの手袋はごついミトンだからカメラ操作はできない。

薄い手袋を持って行ってたからそれでなんとか・・・。

しかし、冷たさのせいかどうかよく分からないがカメラの操作がうまくいかない。

思いあまって手袋を脱いで触ると冷たいのなんの

三脚も寒さでパッキンが弾力を失うのか、ネジ部分がきちんと締まらなくなったりする。

そして、カメラバッテリーの消耗が早いこと。

交換用の余分はあるが、寒さと暗さで交換操作さえおっくうになる。

多分、次回は無いと思うが、もし万が一再挑戦となれば以上のようなことの対策と予行演習が必要だ。

それと自分のような人間の場合、周りに人があまり居なくて灯りが自由に使える場所がいいな。

なにしろ、イエローナイフはオーロラ観光地だから周りに迷惑をかけたらいけないので。

まあ・・・はっきり言ってかけたみたいだけど・・・。

今回のイエローナイフは、5夜とってあったが、2夜目が良かった。

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気温が-20℃にまで下がらず、作業が楽だったこと、オーロラの活動予報が「中程度」となっていてやや活発だったこと、よく晴れていたことが重なったからだ。

あと2夜は運を使い果たしたのか、集中力が途切れ、最後の夜は見物自身をキャンセルした。

終わってみれば、やや心残りな気もするが、そのときは、老眼で乱視の男が暗い中で灯りを付けるのも遠慮しながら、冷たくて手先が思うに任せず、老化した頭は回転をやめ、もたもたしてるとカメラはバッテリー切れ。

つくずく、プロやマニアの足下にも及ばないと実感して打ちのめされた。

それでも、最後になった4夜めに、もうカメラを仕舞ってしまったあと、呼ばれてテントの外に出ると、もう手の届きそうな近さまでオーロラが下りてきているのが見えた。

それが肉眼でリアルタイムに動いているのが見える。

まるで妖精が輪になって踊っているよう・・・。

あとで載せるが、タイムラスプスでコマ撮りし動画風にすると、当然だが動いているのがよく分かる。

まるでそのような映像を肉眼で見るようだった。

これだったら、明るいからカメラのビデオで撮れたかもしれん?

できんか・・・。

撮っておきたかったな。ポンコツ頭では感激したなという記憶はあっても、具体的にはどんなだったかという再現はてんでできんもん。

まっ、一番良かった場面をカメラには納められなかったが、見られたとして納得しよう。

ポンコツ頭にいつまで残るかしれないが・・・。

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塩化銅 リーゼガング現象? OR ”もどき”? [リーゼガング現象]

またもリーゼガングもどきだが、塩化銅の場合を載せる。

塩化銅といっても銅1価(CuⅠ)で水不溶性である。

不溶だからこそリーゼガング現象の可能性があるわけなのだが・・・。

食塩を仕込んだ硅酸ゲル中に硫酸銅を拡散させる。

硫酸銅は普通のものなので、Ⅱ価なのだが、それを亜硫酸水素ナトリウムで還元する。

塩化銅(Ⅰ)の結晶は白い、正四面体で美しいもののはずだが、できたものは、正四面体ではあるようだが、表面は緑色。

亜硫酸水素ナトリウムが共存しても、やはり酸化されるからなのだろうか。

開始から約1ヶ月後の状況

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拡大して、層間距離を記入

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例によってスランプ?のため、放置期間があり、次に確認したのが2年半後、

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層間距離記入

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層と言っても、結晶粒子が大きいので、あまり明確なものではない。

線引きは結晶が水平方向に伸びている部分を目安に、あとは独断と偏見によりエイヤ! で決めたもの。

層間距離は典型的なリーゼガング現象の比を呈しているとまでは言えない。

ただ、ひいき目に見れば何らかの法則に則っているように見える。


ある部分に結晶が成長するか否かは確率的な要件になると思う。

その場合、結晶が大きく数が少ないと統計的な要件にかかりにくく、不正確になる。

つまり、偶然的要素と必然的要素があるとすれば、偶然的要素の比重が増すと言うことだ。

ある歴史学者が、歴史は偶然と必然の産物で、歴史学はそのうち、必然を研究しているのだ。と言っていたような気がする。(正確ではない?)

この件は自然科学なので、社会科学の歴史学とは違うが、共通する部分もあるように思う。

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