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2014.07.07 より

ゲル中 蓚酸銅の結晶 [ゲル中結晶]

12月だがそれにしては、たいがい寒くない毎日だ。

今日も結晶のことを載せる。

友人に「結晶の何が面白いの?」と言われた。

要するに、その価値やら意味やらが分からないものは、記事や写真を見ても評価しようもないし、見る気も起きないということだろう。

花や星については、人によって度合いは違うにしても、美しいと思う感性は共通している。

写真もそういうふうに撮るし、見る方もそういうふうに観るだろう。

だが、結晶は・・・・

たしかにダイヤモンドを引き合いに出さずとも、水晶などもおおかたの人は美しいと感ずるだろう。

これらは自然界で生成した結晶だ。

表面の光沢の美しさもあるが、形状も数学的というか幾何学的な美しさもある。

自分が結晶に求めているものもそういう類のことである。

現実に、ミョウバンは正八面体、食塩は六面体の美しい結晶になる。

今、自分がゲル中にこだわっているのは、水不溶、難溶性の結晶、つまり宝石のような結晶を得たいからだ。

このような物質を通常の水中で結晶させれば、非常に微細な物になって、電子顕微鏡でなければ結晶かどうか分からない程度の大きさになってしまう。



だが、なかなかダイヤや水晶のような結晶はできない。

だから自分だって、できた結晶を見たり、写真に撮ったりしても、別に随喜の涙を流したりはしていない。

だが、いつかはという思いはある。


今年のノーベル物理学賞、化学賞を解説する人が、「これがどういう役に立つか?」といった定番の質問に対し、「何もない、ただ知的好奇心ですよね」と答えていたが、今年のものはとくにそういった類のテーマだった。

もちろん、自分のやっていることは、同じ「好奇心」でも月とすっぽん、『へそのゴマはどうやったらうまくとれるか?』といった程度の愚にもつかないことだけれど。


では何故ブログに載せるのか?

それはブログに載せることで実験の整理ができていることなのだ。

この年になると次々と忘却が進み、今まで何ができて何ができなかったかということさえ分けがわからなくなってしまう。

誰が見てくれているか分からないし、もしかすると誰もいないかも知れないが、仮想の見物人に見せるために整理しているのだ。



さて、蓚酸銅

仕掛けはいつものように試験管で・・・

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顕微鏡写真

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顕微鏡写真で分かったことがある。

結晶は真円または楕円の球状だが、色が青、水色、白とあることだ。

結晶のできる位置によるかもしれない。

結晶を採取するときはごちゃ混ぜにしているから・・・

色は成分の違いによるものだろうか?

単なる蓚酸銅や塩基性蓚酸銅?、もしかすると蓚酸で還元されたⅠ価の銅塩?

後者についてはどうかとは思うが、ほんとの研究とはこの辺からなんだが、今の自分にはとうてい及びもつかないテーマだ。

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