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2014.07.07 より

再び、三たび かに星雲(Crab Nebula M1)) [天体]

キャノンの改造デジカメを入手したので、今度はかに星雲に挑戦。

この前載せたα7sによる写真も捨てがたいが、なにしろ赤いフィラメントというのを見てみたい。

ということでこの写真。

0397~0513(90)レ・ト2回トリ1・オート縮.jpg


0397~0513(90)レ・ト2R回ト3.jpg



いやあ、「改造」の面目躍如というところかな。

血管のようにうねる「フィラメント」。

意図したわけではないのに作ったかのような画像だ。

この赤いフィラメントはプラズマなんだそうだ。

かに星雲の大きさは10光年ほどあるということ。

1000年前の超新星爆発が未だに活発に反応し続け、膨張し続けている。

天体レベルの時間経過は我々の一生的に見れば、止まっているも同然だが、実は事物は高速に変化し続けているのだ。



タグ:かに星雲 M1

馬頭星雲 horse-head nebula [天体]

馬頭星雲はオリオン座にある暗黒星雲だ。

暗黒星雲はチリやガスを含んでいるが、自らは発光しない。

背景の星や星雲からの光を吸収する。

この馬頭星雲は背景にある赤い星雲からの光を吸収し、その形が影絵のように浮かび上がっている状態だ。

馬の頭に似ているから「馬頭星雲」。

ワープロで漢字変換すると罵倒星雲となるから気をつけなければいけない。

現にこの間違いのまま公衆の面前にさらされている場合もあるから笑い事ではない。

デジカメで星雲の赤い光を撮るためにカメラを改造してくれる業者があるので、そこにお願いしてキャノンのデジカメの改造品を入手した。

その第一号の対象が馬頭星雲である。

オリンパスのカメラでも何回か撮っており、撮れたといえば撮れているというような写真をブログに載せた。

だが、背景の赤い星雲を目立たせようとすると、どうしてもノイズが目立ってしまう。

最初は撮れたということだけで満足だったが、今はきれいに神秘的に撮りたいという身の程をわきまえない欲望が芽生えてきて、ついに改造カメラに手を染めてしまった。

0317~0380(50)加平レ回トリ2・ト・デジ・ネピュラ・ト縮.jpg



上の写真はオリンパスのカメラで撮ったときと比べて総露出時間は約半分だが、ノイズはずっと少ない。

その分きれいになった。

だが、まだノイズが・・・。

画像処理の技術も問題だろうが。

主人面して光っているのはオリオン座の三つ星の一つである「アルニタク」。

その下の星雲はNGC2024。その形から「燃える木」と異名があるようだ。




M78 Messier 78 nebulae [天体]

以前にも載せた「ウルトラの星」M78。

4088~4139(50)平加トリ・レ・カブリ・デジ.jpg



ソニーの高感度カメラではどうなるかと撮ってみたが、それほど大勢に変化はない。

上の小さな星雲の形が少しはっきりしたのと、大きな星雲の周辺の淡い星雲が浮かび上がってきたぐらいか。

以前、載せたときにも書いたが、ウルトラの星といってもM78の実体は星雲である。

星雲とは宇宙空間にある星間物質(水素などのガスや微少なチリ)が近くの恒星から発せられる強烈な紫外線を受けて、夕焼け雲のように輝いているものである。

昔は銀河もボーッと見えたので星雲の仲間に入れていたらしいが、今は区別されている。

銀河はずーっと遠くにあるおびただしい星の集団で、我々の銀河(天の川銀河)の仲間、いわば兄弟である。

てなわけで、ウルトラマンのふるさとがガス状物質ではいささか情けないが、もちろんこのお話は架空であるから、この中に出てくる「M78」も現実のM78とは関係がないといえば全くノープロブレムである。

さて、星雲といわれるものには見事に赤く見えるものや青白く見えるものがある。

M78やすばる(M45)は青白く見えるが、近くのオリオン座星雲(M42)は赤が基調で明るい部分は白く見える。

青白く見えるのは恒星の光を星間物質がただ反射しているだけだそうだ。(要因が異なる場合もあるようだが・・・)

赤く見えるのは、主に紫外線で励起された水素原子が低いエネルギー状態に戻るときに発せられる光の波長一つが656nmで、それが赤であるからだ。

どちらにしても分子、原子、微少なチリが恒星からの光の圧力を受けて漂いながら輝いているのである。

スケールは全く違うが、夕焼け雲と成り立ちも形もよく似ている。

宇宙の果ての壮大なスケールの現象が身近な事象を連想させ、そこに親しみのある美しさを感じさせる。

タグ:M78

オリオン座星雲 the Orion Nebula [天体]

冬の星座オリオンにはオリオン座大星雲のほかにいくつかの星雲、星団がある。

オリオン座大星雲はメシエカタログによれば、M42、M43であるが、その上の方にもNGC1973やNGC1981の星雲、星団がある。

メシエカタログとは、18~19世紀のフランスの天文学者メシエ氏が彗星を研究するに当たり、彗星と紛らわしい滲んだように見える天体をリストアップしたものだ。

それにはガスやちりでできた星雲や星の集まりである星団、銀河が含まれるが、当時の望遠鏡ではそれらが良く区別できなかったものらしい。

NGCとはNew General Catalogueのことで、メシエ氏の後、メシエ天体に含まれない星雲、星団、銀河をまとめたものである。ちなみに前2者を補遺したものにIC(Index Catalogue )がある。

NHKの番組「コズミックフロント」でもやっていたが、オリオン座大星雲の中心部では星が次々に誕生している。

それらは鶏の胎内の産道にある卵のように、成長・進化しつつ連なって並んでいる。

大星雲の近くにある星々、あるいはオリオン座の象徴の一つである三つ星もそれらが成長した姿といわれている。

てなことで、受け売りはこのぐらいにして、今度の写真は少し工夫してみた。

といってもマニアは当たり前のようにやっていることなのだが・・・。

露出時間を変えたものを重ね合わせて画像処理してみたのだ。

というのも大星雲の中心部(星が誕生しているところ)は明るく、周辺の星雲部は淡いのだが、周辺の淡い星雲部を目立たせようとすると中心部が明るすぎて白飛びしてしまい、星影や多少の明暗も吹っ飛んでべた塗りのようになってしまう。

そこで露出時間の少ない暗い写真を重ねて、むりやり陰影をつけようということだ。

その結果がこれ!

05・10・30トリ・周減デジ縮.jpg



わざとらしさが見えるのは否めないが、あとは腕と根気か?

このカメラはノーマルなので、赤い光はカットされたままだから、白っぽい感じになっているが、これはこれでいい気がする。

改造カメラも入手したので、おいおいそれでも撮ってみようと思う。

北極星周りの銀河たち M81・M82・NGC3077   galaxy [天体]

天体撮影基地である家の裏庭の視界は、ギリギリ南東から北にかけてに限られる。

西側は全くだめで、南側は高度40°以上が必要だ。

その点、M81・M82は北極星近くにあるからとらえやすい。

といっても、北極星の(向かって)左側にあるときは無理で、右側の時がいいが、今がチャンスなのだ。

でも隣家のベランダにある裸電球が直接差し込むので、そのままでは望遠鏡に光が入ってしまう。

以前は裸電球が消された深夜に撮っていたのだが、それでは時間に制約があるし、夜中に電球がつけられることもあって失敗も多い。

そこで洗濯の物干し支柱を使ってベニヤで簡単なスクリーンを作り、望遠鏡に直射光が当たらないようにした。

完全ではないがかなりうまい方法だ(自画自賛)。

前回と違いソニーのカメラなので、うまく映ることを期待した。

N3868~3997(130)加平レ・トリ周減・カブリ・ト3回縮.jpg


上の写真をトリミングする。

M81デジ回.jpg


M82デジ回.jpg



特にM81の周辺の淡い部分はうまく撮れている。

さすがだ(カメラが・・・(^_^)v)。

今まで、もう一つだったのは、望遠鏡が原因というよりカメラだったのだとつくづく思う。

もちろんそうなると、次はいい望遠鏡だとどうなるかを考えてしまうのだが。

前回、撮ったときにM82にはっきりと超新星が映っていた。

今回のものには見あたらないか、もしくはほんのかすかなものになっている。

あれからもう1年だものと思うが、大宇宙から見れば1年なんぞはほんの一瞬とも思う。


ラヴジョイ彗星(C/2014 Q2) Comet Lovejoy [天体]

アイソン彗星が(ISON C/2012 S1)騒がれていたので、ミーハーの面目として一昨年の秋には何回か撮影した。

だが、その後あえなく自爆してしまい、満月よりも明るいかも?といわれた天体ショーは夢と消えた。

いつも見ている天体ソフトやその会社が送ってくる情報には当時からラヴジョイ彗星という名前が出ていて、アマチュア天体撮影者の写真も見かけてはいた。

ちなみにラブジョイ彗星とはオーストラリアのアマチュア天文家テリー・ラヴジョイ(Terry Lovejoy)さんが発見した彗星で、C/2014 Q2 とはラヴジョイさんが発見した5番目の彗星だそうだ。

芸名かペンネームかとも思えるような名前だが、デジカメを天体用カメラとして改造することを初めて提唱した人でもあるらしい。

アイソンの時の記憶からいえば、苦労して撮影して、ぽつんとかけらのような像が獲られるだけではそれほど興味がわかなかったが、双眼鏡で見えるとか肉眼で見えるとかの話を聞いてはほっとくわけにはいかず、撮影した。

撮影時はオリオン座の近く、今はスバルの近くあたりのはず。

夜が明るいから、もちろん肉眼では見えないし、双眼鏡では・・・?、双眼鏡は意外と難しい。

手持ちではぐらぐら揺れる上、どこを見ているか分からなくなるし、三脚ではその角度が急で姿勢がアクロバットのようになりとても我慢ができない。

(双眼鏡の視野が狭いためかもしれない)

その点、赤道儀があるとコンピューターで導入できるから楽だ。

天文マニアの人から見れば邪道かもしれないが、先が長くない身からすればありがたい。

望遠鏡をのぞくと、さすが4~5等星レベルだけあって、眼視で見える。

普通の星と違って、ボーッと青くにじんだ感じだ。

次の写真は10秒露出のものに軽く画像処理を加えたもの。

DSC03643ラブジョイ彗星単縮.jpg



さらにその写真30枚を重ね合わせて画像処理したもの。

N03643~03673(30)ラヴジョイ縮.jpg



彗星の尾は非常に淡いが、長く伸びているのが分かる。

この尾をもっと際だたせようと思うのだがうまくいかなかった。

30枚の写真となると、一枚10秒だから5分経過するが、実は、彗星だからかなり移動する。

10秒のものでも拡大して見ると線を引いているのが分かるが、5分となると明らかになる。

掲載しているものは画像処理で周辺が明るくなり、よくわからないが、中心部は線を引いている。

では、重ね合わせの時に、彗星を基準に重ねあわせればいいのだが、そうするとその他の星がすべて線を引くことになる。

どちらがいいかは好みだが、彗星の尾が浮かび上がればいいが、どちらでもあまり変わりはなかった。







オリオン座星雲 the Orion Nebula [天体]

老化現象のためか、失敗ドジ続きの天体撮影だが、ここで試し撮りのつもりで撮ったオリオン座星雲を載せる。

sonyのα7cでISO=6400 露出30秒の写真。

DSC03293レ・ト・ボ・トリ周減縮.jpg



少し、画像処理でノイズはぼかしてあるものの、さすがにいい。

以前に撮ったオリンパスのカメラでISO=1600 一分露出49枚重ね合わせの画像と比べると。やはり荒れは目立つもののそこそこなのだ。

49分と30秒だから、もし同格ならたいしたものと言うことになる。

ここまでくると、やはり先が見たくなる。

赤い部分が途中で切れている部分を撮りたくなる。

ついに思い切ってもう一台、改造したカメラを買うことにした。

このsonyのカメラを改造すればいいのだろうが、清水の舞台から飛び降りる気分で買ったカメラに手を入れるのはどうも気が引けて(貧乏根性)・・・、それに老化した目にはモニター画面よりファインダーの方がいい気がするので、もう少し、一般撮影に試してみたいのだ。

かに星雲(Crab Nebula M1) [天体]

今年は終戦(敗戦)から70年の年だ。

自分は天皇制礼賛主義者ではないが、今年の天皇年頭所感を見て感じたことがある。

その中に

“この機会に,満州事変に始まるこの戦争の歴史を十分に学び,今後の日本のあり方を考えていくことが,今,極めて大切なことだと思っています。”

という一文がある。

先の天皇と違い、今の天皇には直接の戦争への関わりはない。

だが、被害の状況や加害の状況を間近で見ているはずだ。

それだけにこの一文は意味があると思う。

天皇は政治的発言ができないことになっている中でのこの一文、安倍首相にこそよく考えてもらいたい。

だいたい君のおじいさんたちが始めた戦争だろう?


かに星雲

sonyのデジカメα7cを買って、いろいろ試したいと思っているのだが、なかなかいい機会がない。

いいぞ!と思ったときには、老化現象からかピントが狂った写真を3時間も撮り続けていたりした。

そのなかで、かに星雲(M1)は、まあまあうまく撮れたので載せる。

03183~03285(100)加平レ・ト・トリ1縮.jpg


03183~03285(100)加平レ・ト・トリ3.jpg



かすかだが赤い筋模様も映っている。

以前の写真だと、模様だかノイズだか分からないような赤い斑点が映っているだけだった。

内部の形状も、赤い筋模様は不満足にせよ、白い部分は過去の超新星爆発跡らしくみえる(自画自賛?)

ネットには、(赤い模様にこだわるばかりに?)全体が赤っぽくなっている写真がある。

そういうのよりもこの写真がいい(またまた自画自賛)。

太陽の巨大黒点 A sunspot [天体]

この日曜日に皆生温泉で学生時代の友人達と~十年ぶりに再開した。

そのあと、出雲大社や日御碕神社に行ったが、折からの季節風で日本海の波がすごかった。

昨夜は雪も降ったようで、一気に冬がやってきた。

波もいいけれどもう少し穏やかだったら、いろいろ見れたのに、まあ次の機会だ。


先月(10月)20日頃、太陽面に巨大黒点が次々と現れたと報じられた。

ちょっとその時期には見ることは出来なかったが、太陽の自転周期はおよそ25日ということになっているので、その一ヶ月後にはもしかすると見ることが出来るかもしれないと思い、準備した。

一ヶ月もすれば黒点は消えてしまうかもしれないとも思ったが、何しろ巨大黒点だから。

準備?

実は2年前に太陽観測用の手作り減光フィルターを買っていたのだ。

それがそのまま手つかずでほっておいたのを取り出して、今はあまり使っていない初心者用の望遠鏡「A-80Mf」に取り付けてみた。

まあまあ見える。

ただ、ピント合わせに戸惑う。

黒点を探してそれでピントを合わせようと思うのだが、最初はその場所が分からない。

逆に言えばピントや露出があっていないと探せない。

フィルター越しの太陽はのっぺらぼうだから慣れていないとケッコー難しい。

まあそれでも完璧とは行かないまでも黒点を見つけて撮影することが出来た。

300㎜望遠レンズでも日食や金星の太陽面通過の時に使ったフィルターで撮影してみた。

PB106457_レ.jpg


PB156488レ縮.jpg


PB156488レ・ト・ボ.jpg


PB196568レ・トリ縮.jpg


PB206625レ・ボ縮.jpg


PB206625レ・ト・トリ.jpg



黒点は10月時点より幾分小さくなっているかもしれない。

10月時点での黒点は地球10個分ほどの大きさだったそうだ。

NGC891  galaxy [天体]

あのアンドロメダ銀河の下方に位置する。

アンドロメダ座にある銀河となっている。

2774~2856(50)平レ・ト・スタシャ・トリ90回縮.jpg



メシエ天体に含まれない銀河は(見かけが)小さなものがほとんどだが、これは大きい。

当方としては小さな銀河は撮してもせいがないので、ある程度大きなものを探して撮しているのだが、これもその一つ。

メシエさんが見つけられなかった?のは淡いせいだと思う。

ISO=25600で30秒露出しても、モニター画面では星の背後にかすかにボーとしているだけである。

それでも、確認できるだけでもめっけもの。

モニターで位置を調節しながら撮すことができる。

この写真でも、星の背後にボーッと浮かび出る感じになっている。

まさにそんな感じ。

真ん中の筋は暗黒帯で、アンドロメダ銀河だったら周辺を取り巻いているものが、真横から見ているのでこう見えるということらしい。

勿論本格的な天体撮影であれば、この暗黒帯もちゃんとリアルに写っている。

まあこの写真はそれなりにといったところか。

小あれい星雲 M76 Messier 76 [天体]

12月に入ってしまったかのような気温が続いていたが、このところは少し暖かくなり、過ごしやすい。

元気だと思っていた。「健さん」も亡くなり、いよいよ自分の時代が終わっていくと感じる。

赤ん坊が生まれ、日に日に成長していくんだから、一方で生を終えるものがあるというのは自然の摂理だ。

何も神様仏様にさとされなくとも分かっていることだが・・・・。


さて、M76

以前に載せたM27(あれい星雲)を小さくしたような星雲。

2674~2754(50)平レ・ト2・スタシャ回トリ縮.jpg



アンドロメダ銀河の下方にあり、ペルセウス座に位置する。

中心星は17等星で、この星から発せられる紫外線によって輝いているそうだ。

ネットで見る写真でもいろいろなのがあるが、最大公約数でいうと全体的に青っぽいが、アレイの両端が赤い。

この写真でもわずかだが赤みが覗いている。

惜しいな!

きれいに赤く写っているのはほとんどが専門のカメラか、改造カメラだ。

対象の見かけが小さいので、接眼レンズを使った拡大撮影をしたが、周辺が極端にゆがみ、遠心方向に引き延ばされていた。

仕方なく、上の写真はトリミングして中心部のみにしたものだ。

この解決方法は何かあるのか、課題は多いな。

ペルセウス座二重星団 Double Cluster  in Perseus [天体]

北東の空を望むとカシオペア座の下の方、ペルセウス座との境目あたりにある。

勿論この呉市内の一角である我が家からは肉眼で見ることは出来ないが。

今、双眼鏡の練習をしているから、肉眼はかなわなくとも双眼鏡で見ることが出来るようにしようと思う。

2547~2591(45)平レ・ト・2tトリ縮.jpg



二つの星団はどちらも2~300個程度の星を擁するらしい。

であるならもうちょっと密集した感じが出せるとよいのだがこれが限界。

でも、前回載せた写真と比べるとかなりいいと思う(自画自賛)。

地球からの距離は(h)が7010光年、(χ)が8080光年というから、見かけと同じく近所にあるんだ。(距離については出典によって多少異なる)

散開星団は「すばる」もそうであるように、ガスのかたまりから集団で生まれた“若い”星の集まりということで、偶然に星が多く集まっているわけではない。

この星団は比較的若いということだが、出典によって数字が異なるので、まっ、追々勉強しよう。

M77 Messier 77 galaxy [天体]

このごろやっていること。

松の剪定、太陽面の撮影。

松は難しい。というか生えている位置が難しい。

1面は勾配のついた道路。

それと張り出した枝があるので脚立を自由に据え付けられない。

プロは一体どうやっているのだろう?

松の剪定って、難しいのはそんなことではないという声が聞こえるが、今のところはそんな段階。

考え考え、2時間ぐらいやってるとだんだん飽きてきて、腰が痛くなり止めてしまう。

小さな木に何日も掛けている。ヤレヤレ。


太陽面の撮影。

日食撮影の後になって、買っていた手作り用のフィルター。

モチベーションが下がってそのまま放置してあったのを取り出して、最初の望遠鏡(A80Mf)用に作ってみた。

それと、思い切って買ってみたものの、あまり出番のないマイクロフォーサーズ用300mmレンズ。

撮影するのは一昨年以来。

その時の経験はすっかりリセットされていた。

全部露出過多だったりとか、ピンぼけとか。

とにかく、太陽が向かいにあるのでまぶしい上に明るいので、カメラのモニター画面が見えにくいのだ。

ピントを動かせば画面は揺れるし、もたもたしていると太陽が画面から外れるし。

今頃になって一昨年の苦労が思い出されるが.遅すぎる。

一月前、太陽面に大きな黒点が現れたと話題になった。

太陽の自転周期は25日だから、消えていなければまた見られるはず。

たしかに見え、一部は撮影も出来たが、まだきちんとしたものではない。

更に挑戦。


M77 くじら座にある銀河。

我が家の裏庭から見える位置は北東方向の限られた角度だが、アンドロメダ→M33→M74と下がっていくと、ほぼ東方向にある。

見かけあまり大きい銀河ではないし、渦が見えない形であるので、今まではパスしていたのだが、このたび新しいカメラでどの程度まで感度があるか試したく拡大撮影で試みた。

まず、今まで通り直焦点撮影。

2141~2215(75)平レ回カブリ・ト・デジ縮.jpg



銀河は星より淡いけれど大きいのでボーッと浮かび出ていて面白い。

M77以外にも NGC1055があり、その他にも画面から外れているが二三の銀河が周辺にある。

さて、拡大撮影。

2241~2290(50)平ト・レ・ボ・ト2回トリ縮.jpg



M74でもそうだったが、接眼レンズを用いて拡大撮影をやると周辺部が著しく歪んでしまう。

よくみてみると、単にゆがんでいるのではなく、そもそもピントが合っていないのだ。

ピントがずれて像が拡大している感じ。

どうしてか?撮像面が平面だから、周辺部では焦点より遠くなってしまうからか、よく分からない。

オリンパスのマイクロフォーサーズを使っているときは撮像面が小さかったためあまり気にならなかったのか?

上の写真では、見るからに変な周辺部分をばっさり除去している。

拡大撮影では確かに像が大きくなるけれど、星などの点となるべき像も拡大して、全体としてきりっとしないあまい像になる。

M77も本来、周辺の部分が核の部分を傘のように取り巻いているはずなのだが、この写真ではひいき目に見ないとそうは見えない。

望遠鏡やカメラが同じなら、星のきれいな場所で、直焦で撮る方が一番であるようだ。

銀河 M74  Messier 74 galaxy [天体]

視角的には最大のアンドロメダ銀河があり、そして、かなりの視角的大きさのM33があり、そしてその方向にほぼ同じ間隔のところにM74がある。

星座はうお座

メシエさんがまとめた天体の一つであるが、その中では比較的小さく、淡いものだろう。

距離は3700万光年、視直径は10′(分)となっており、等級は9.8等。

こう聞いただけで今まではパスしていたのだが、今回挑戦したのはカメラの実力を見たいのと、ガイドにこの銀河が地球からはほぼ真上を見る角度だと言うことで、渦巻がよく見えると書いてあったからである。

月や惑星以外に、拡大撮影はほとんど用いてこなかった。

唯一M1を見るのに試したことはあったのだが、淡すぎて写っているのか外れているのかさえ、わからないまま、断念したことがある。

今回はISO=25,600で試してみた。

結果はこう。

1846~1895(50)平レ・2トリ・レ2・ト・ボ・スタシャ・デジ縮.jpg



写るのは写った。

というか、すごい!

直焦の約3倍に拡大しているのだから、淡さも3倍になっているはずなのに。

ただ、周辺の星がゆがんで大きくなっていた。

この現象はなんかで読んだ記憶があるが、メカニズムについてはよく理解できていない。

これはなんとかせにゃならんが、ちょっと今のところ分からない。

周辺減光だけでも手に負えないのに。

とりあえず、見にくいところはトリミングでカット。

銀河 M33  Messier 33 galaxy [天体]

アンドロメダ座のミラクを対称点とするとアンドロメダ銀河のほぼ反対側に当たる。

アンドロメダ座の隣の三角座にある。

アンドロメダ銀河には遠く及ばないが、視角的には大きな銀河だ。

視直径が 62'×39' というから、見えれば満月の2倍の大きさである。

地球からの距離は 250万光年。

淡いのでなかなか見えないが、写真ではうまく撮れたと思う。

やはりカメラのお陰かな。

E1416~1470(50)平2レ周減・ト・デジ回トリ縮.jpg



もくもくと雲のようだが、渦巻の腕も判別できる。

素人好みなのかもしれないが、やはり銀河は渦巻だ。

遙か彼方の自然現象を自分の目で捉えていると思うと感動する。

ただ、写真ではとても満月の2倍あるとは思えない。

せいぜい差し渡しが同じくらい。

この写真でも周辺はよく見ないと分からないくらい淡いけど、実際はもっと大きく拡がっているということだろう。




すばる(プレアデス星団 M45)Pleiades [天体]

“すばる”という名は枕草子にも出てくるように、日本名なのだが、プレアデスというのは言わずとしれたギリシャ神話からのネーミングである。

巨人アトラスとニンフのプレイオネの間に生まれたプレイアデス7人姉妹。

星団はこの7人姉妹とアトラス、プレイオネで構成される。

写真で見れば、その他にも小さな星がいくつもあるが・・・。

そのなかで、薄青い星雲をたなびかせているのが、末の妹に当たるメローペ。

この星雲をきれいに撮るために何度か挑戦しているのだが・・・。

下の写真は東の空を登る“すばる”だ。

DSC02073登るおうし座縮.jpg



その下に写っているのはヒアデス星団とアルデバラン。

ヒアデス星団も“すばる”もおうし座だ。

ヒアデス星団はそのV字が牛の顔の部分に当たり、“すばる”は左肩にあたる。

星座的にはアルデバランとヒアデス星団は同じグループのように見えるが、実はアルデバランはだいぶん近くにあり、星団の一部ではない。

ギリシャ神話に戻ると、ヒアデスもアトラスの娘姉妹で、プレアデスの異母妹に当たるという。

その下には、オリオン座があるが(まだ屋根の下だ)、これもプレアデスとオリオンの因縁の物語が秘められている。

この写真を撮った日は天気がよく、プレアデスが真上に来る直前の写真を待ってましたと撮ったのだが、処理してみると、画像は明るいのだが、メローペのあの星雲が冴えない。

原因はよく分からないが、夜露のせいかもしれない。

その日は夜露がひどかったのだ。

ということで、次の写真は、それより少し前、高度的にはまだやや低いときに撮ったもの。

1502~1551(50)平スバル縮.jpg



以前の写真に比べればノイズが少なくすっきりした。(自画自賛、誰も褒める人はいないので)

画像処理のムリヤリ感は少なくなった。

だが、まだトーンカーブ調整を2~3回繰り返すなど、ちょっとお手本に近づくタメのムリヤリ感は残っている。

もっと自然な美しさを出したい! 更に努力。

次の写真は、50枚重ねた上の写真の内の一枚だけのもの、レベル調整だけはやっているが、トーンカーブ調整など、コントラストを高める処理はやっていない。

DSC01551スバル1枚縮.jpg



まあ一枚でここまでになるのはやはりカメラのおかげかな。

これはこれでいいかも(またまた自画自賛)。


ところで、今持っている若い時代に買った双眼鏡。

三脚が付けられず、手が震えて視野が定まらず、どこを見ているのか肉眼との相関がピンと来なかったが、この間いい天気が続いたので、落ち着いて眺めることが出来た。

そうすると、この“すばる”を視野いっぱいに輝く姿で眺めることが出来た。

肉眼だと、チカチカした青っぽい星の集団だが、双眼鏡だと個別にはっきり分かる。

しかも、肉眼で見ている感覚が残っている。

“すばらしい”のはこのことかとあらためて感じた。

あの感じを写真に出せれば、星雲に特にこだわらなくとも美しい写真になるのではと思う。

双眼鏡では、遂にアンドロメダ銀河も見ることが出来た。

この地では肉眼でほとんど視認できない対象のことだから、“ああこれか、やはりでかいな”という感想しかないが、首の痛みをこらえてもっと何度も見てみよう。

そして、星のきれいな場所でも見てみたい。

そしたら、双眼鏡で見る楽しさが味わえるかもしれない。


’14アンドロメダ銀河 '14Andromeda galaxy no.2 [天体]

’14アンドロメダ銀河 '14Andromeda galaxy no.2


1週間前の予報では、昨日、今日はあまりいい天気とは言っていなかったが、今朝はすばらしい秋晴れだ。

朝は冷え込んでいる。

今日はチューリップの芋をプランターに埋める作業をせねばなるまい。

庭への埋め込みはやったのだが、頭の老化は確実に進んでいて、ほんの数ヶ月前掘り上げていた芋の保管箱を忘れて、小さい芋から先に埋め込んでしまったのだ。

チューリップの芋は来年までは持たないから、野菜用のプランターにでも埋めないと、立派な芋がもったいない。

さて、昨日に続いてアンドロメダ銀河。

230万光年の遠きにある。

我が銀河系内の星々に比べればえらく遠いが、銀河としては近い。

日本から見える銀河としては最も近い。

立派な天体が多く見えるという南半球からは大マゼラン星雲や小マゼラン星雲が見え、これらはそれぞれ16万光年、20万光年の近さだという。

“星雲”というとオリオン座大星雲のイメージがあって紛らわしい。

オリオン座大星雲などでは、星が誕生しているのだから星自身も沢山あるが、赤く光っているのはガスが光っているのである。

これに対して、“銀河は”星の集まりで遠くにあるからボ~と見えるのである。

アンドロメダ銀河もアンドロメダ星雲と呼ばれたりするが、名前の意味からすれば別におかしくないが、ガス雲ではないのだからやはり銀河と呼んだ方が整理しやすい。

我が銀河系も天の川銀河と呼ばれたりするが、天の川星雲というと何だか他人事のようで落ち着かない。

アンドロメダ銀河の大きさは、実は我が銀河系の2倍あるのだそうだ。

そして我が銀河系は、先の大小マゼラン星雲などとともにこのアンドロメダ銀河の仲間(局部銀河群)なのだそうだ。

アンドロメダ銀河はこの局部銀河群の中で、親分か兄貴分にあたる。

そんなアンドロメダ銀河だが、見えの大きさは、視直径 180'×63'(’秒、視角)。

月の視角が30.7'だからかなり大きい天体だ。

といってもモヤに霞む呉からはその中心部が見えるか見えないかだ。(自分の眼には見えない)

望遠鏡ではボーッと見える。

ガイドによれば、“望遠鏡よりも大口径の双眼鏡の方が遙かに美しい”という。

たしかに、アンドロメダ銀河は渦巻銀河と言ってもどこがどう腕になっているのか一見しただけではわかりにくい。

そういう点では、点在する周辺の星々の中で、悠然、茫洋とした独特な存在感が見えるのが美しいのであろう。

そういう視点で言えば、昨日載せた銀河そのものより、周辺の星々を含めた星野写真風のものが似つかわしいのかもしれない。

下の写真はカメラを赤道儀上の望遠鏡に固定して撮ったもの。

DSC01949_M31と周辺の星々縮.jpg


2023~2042(20)_M31_70mm縮.jpg



名札を付けたので、ちょっとごちゃごちゃして興ざめかもしれないが。

中国電力の電柱が裏庭の敷地内にあり、どうしても電柱や電線が写り込んでしまう。

この辺は急傾斜地にぎっしり家が建っているので、電柱を立てる道路や空き地がないのだ。

電話線を含めて、この電柱から周辺の家に配線している。

何枚か重ねたものだと、電線は広がるから紛れて目立たなくなるが、一枚撮りではしようがない。

’14 アンドロメダ銀河 '14 Andromeda galaxy [天体]

このところ秋晴れの日が多い。

昨日は少し雨も降ったが、もう少ししたらまた秋晴れになるという。

紅葉の季節だから、山歩きに行きたいが、咳を口実に引きこもっていたから体力に自信がない。

その咳も、まだ名残みたいなものはあるものの、おおむね収束したみたいだ。

ところで、アンドロメダ銀河は秋の天体だ。

ちょうど今頃、宵の口、東北東の空50°くらいに上がっている。

見頃、写し頃といったところだが、残念なことに、我が家からは見えない。

もしかすると老眼のせいかもしれず、眼のいい人には見えるのかもしれない。

左のカシオペヤ座、右のアンドロメダ座の位置関係からここら当たりと思ってみると、何だか見えるような気もするが気のせいかもしれない。

双眼鏡はあるのだが、古いもので三脚に付けられないので、あまり役には立てられない。

双眼鏡も欲しいな。

我が家から“星降る里のような光景が”と妄想してしまう。

で、本題だが、新しいカメラα7Sを買ったので、色々試している。

このカメラはフルサイズ(35㎜)なので、いいままでのカメラEP1の2倍の撮像面がある。

アンドロメダ銀河は大きいので、800㎜の望遠鏡の像は撮像面からはみ出していたが、今度はかなりの部分収まるのではなかろうか。

アンドロメダ銀河の全景を入れるために、EP1用の300㎜望遠レンズを買っておいたのはほっておいて、まずそれを試した。

それに、α7Sは感度がよく、ISOが12,800まで普通に上げられるという。

ノイズの程度からいうとEP1の1,600が12,800といった感じ。

ただ、設定のシャッター時間が30秒までしかない。その上はBULBで、シャッターを押し続けていなければならない。

EP1は1分まである。

だが、そこはまあISOを上げれば充分元が取れるということで、ISOを6,400や8,000でやってみた。

下はISO=8,000での写真。(「ステライメージ7」で画像処理)

1760~1809(50)トリ・テキ縮.jpg



正直、驚いた(自画自賛)。

アンドロメダ銀河ってこんなんか!て感じ。

ネットの写真を見ても、ウーン近い。

中心部は明るいけど、周辺部の淡い部分がどう出るかだが、かなり出ている。

周辺の暗黒帯の部分、暗いまだら模様の部分、ワクワクする。

楕円の両端部分の先がもう少し欲しいが・・・。

α7Sはサイズが大きい分、端の部分の暗さ(周辺減光)が目立つ。

天体写真は淡い部分を強調する画像処理をするので、ますます目立つが、楕円の端の部分は丁度それに引っかかっている可能性がある。

周辺減光は「ステライメージ」で補正はしているが、充分ではない。マニアのように望遠鏡、カメラをつないだ状態での「フラット補正」をすればいいのか?

化学実験でやる、いわゆる「ブランクテスト(空試験)」だな。

やりたいが、ちょっとこれは敷居が高い。

上の写真は50枚を重ね合わせたものだが、25枚はこの程度。

1785~1809(25)平縮.jpg



5枚は?

1805~1809(5)平縮.jpg



1枚でもこんなモン。

DSC01809縮.jpg



望遠鏡が安物だからと思っていたけど、カメラが変わるとこんななんだね。

しかもこのカメラ、ファインダーを覗くと設定ISOの像が見えるから、今までモニター画面ではどこを撮しているかよく分からなかったものが、かなり改善される。

山へ行って、カメラの自動焦点に頼って撮していたのが解消されるかも。

ただ、ファインダーを覗くには、我が遠近老眼鏡を外さねばならんがね。



2014 月食 その2 '14 eclipse of the moon no.2 [天体]

月食の写真 続き

月の隣にあった天王星に移動して、拡大撮影。

DSC01607月食下の天王星縮.jpg


天王星は青い星だ。

大気にあるメタンが原因らしい。

この写真でも、うまい具合に青く写っている。

青いから青く写っていると思いたいが、後から撮した月の色も青みがかっているので、カメラの具合もあるのかもしれない。

ただ、赤銅色の月の隣でも青く写っているんだから間違いないかな・・。

まあ写真は、月食下の天王星ということで、低い高度で撮しているので大気の攪乱をすごく受けて、これ以上拡大してもアメーバのようになるだけで意味がない。

天王星は地球の4倍もあるそうだが、とにかく遠い。

視角で見ると、土星の1/5ぐらいだ。


月食から回帰し始めた月。

DSC01628月食回帰開始縮.jpg


ISOが高いまま、シャッターを高速で切ってみた。

DSC01648月食終盤縮.jpg

月の色が青い。

何故だ。

月がとっても青いから・・・

という歌があったが、なんか関係ある?

2014 月食 '14 eclipse of the moon [天体]

月食を撮ったので載せる。

テレビなどで繰り返し解説されているように、月食といっても欠けた部分が何も見えなくなるわけではない。

欠けた部分にも地球の大気を通過した光が屈折して当たっているのだ。

その光が赤みを帯びているので、欠けた部分は赤銅色になる。

休山の山腹から上がる月。

PA088583月の出縮.jpg


ちょっと高いから月の出は少し遅くなる。

もう少し周辺の景色が写ればいいんだけど、このカメラの限界かも。


望遠鏡で撮った。

DSC01569月食2縮.jpg


ちょうど天王星が傍にある。

天王星を撮したことがなかったので、初体験。

ほぼ全欠け状態。

DSC01595月食3縮.jpg


暗くなったので、天王星もくっきり。

20mmの接眼レンズを挟んで拡大撮影。

DSC01598月食4縮.jpg


さしものフルサイズカメラでも画面からはみ出る。

全欠けでも、一部が明るい。

ペリカン星雲(IC5067) 失敗作 Pelican nebula, the failed work [天体]

昨日未明の広島の災害、ひどかった。

特に八木のあたり。

その時は一晩中寝苦しく、何回も目覚めたので、その度に外の様子を見たが、頻繁に光って遠くからかすかに雷の音がしていた。

雷はいつか近くに来て豪雨になると思ったが、遂に来なかった。

そのとき、広島の北の方では豪雨が続いていたんだ。

こんなに近くなのに不思議なものだ。

地形からいえば、呉は他人事ではない。

このあたりであんなことが起きれば、身の毛もよだつ災害になるだろう。

個人的にも手を打たねばと少しは思うのだが、のど元過ぎれば何とかで、つい先延ばしにしてしまう。


さて、今日はペリカン星雲。

この前の北アメリカ星雲のひっつきひっつきにある。

マニアの写真を見ると、単焦点の望遠鏡を使って、この二つをまとめて撮ったものが多い。

ちなみに「カタログ番号」は北アメリカ星雲がNGC7000、ペリカン星雲はIC5067だ。

はくちょう座のおなかのあたり、夏の大三角の一つデネブ、の近くにある。

メシエ天体は、当然の如く見つけやすいものが多いが、それから漏れていたNGCとかIC天体は見つけにくいというか写真に撮りにくい。

(ここではメシエ天体でも眼視では確認しづらいが)

北アメリカ同様、強引にペリカンを撮るとどうなるか。

写野からいうとペリカンの大きさは丁度おさまるはずなのだが、撮っていたときはどの位置を撮っているのかモニターで確認できなかったので、かなりずれてしまった。

1404256054~56(60)加・トリ・レベル3・トーン・テキスト縮.jpg


北アメリカ星雲同様、これも線を引いてみた。

赤く見える部分はペリカンの頭から首筋の部分だ。

その下の背中の部分はほとんど赤く見えない。

北アメリカ星雲より更に赤みが薄い。

まあこんなモンだと分かっただけでもよしとしよう。 
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北アメリカ星雲(NGC 7000) 失敗作 North america nebula the failed work [天体]

今朝もウォーキングをした。

3日連続。

蒸し暑いので朝早くと思って寝ると、目が覚めるのが早すぎる。

1時頃、さすがに早いからまた寝ようとしても3時頃に目が覚めてしまう。

寝不足の負担がかかるとは思うが、一旦起きてしまったから出かける。

昨日もそうだったが、今朝も出かけは晴れていたりする。

まだ暗いので、少し欠け気味の半月やいよいよ登場したオリオンが見える。

一晩中晴れていたなら放射冷却でもう少し涼しいはずだが、相変わらず蒸し暑い。


写真はもう、載せたいと思うものはない。

そこで失敗作の北アメリカ星雲を載せる。

望遠鏡のR200SSは焦点距離が800㎜で適合するレデューサーもないし、カメラはオリンパスのEPM1で撮像面が小さいから余裕ではみ出てしまう。

それでもどうなるかと思って撮してみた。

先ずカメラは改造などしていない、普通のカメラだから赤みの少ない星雲では写るかどうかというところだが、長めの露出と画面が荒れるのもかまわずの強引な画像処理をやる。

これを写ったといえるかどうかは微妙だが、何らかのそれらしきものは写ったというところ。

このままではよく分からないから、手書きで線を入れてみた。

メキシコ湾に相当するあたり。

P6196219~73(45)加レベル3・トーン2・テキスト縮.jpg


今度は手持ちの望遠レンズ(300mm)で挑戦してみたいが、口径がぐんと小さくなるのでこれまたダメな気がする。

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オメガ星雲(M17) Omega nebula [天体]

息子一家が帰省したので、昨日は初めてマツダスタジアムに行って野球観戦。

前の球場と比べて広々とした感じだし、駅に近いのも便利だ。

カープファンも増えるわけだ。

昨夜は雨が降らずよかったが、今日は朝から不安定な空模様。

でも10時頃には雨が上がり、明るくなってきたので、近場の野呂山に行ってみた。

だが、山頂は雲に覆われるような状態。

ほどなく、雨に降られ、癒しの余裕もなく降りてきた。

今年の夏は日照不足の心配もあるとテレビが言っていた。


オメガ星雲(M17)

147286398~17(15)平レベル・トリ・トーン2rトリ縮.jpg


前回の干潟星雲の連れで撮ったもの。

三裂星雲は撮れなかった。

今年はダメだけど,来年あたりに野呂山で撮るか。

鬼が笑うが。
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干潟星雲(M8) Lagoon nebula [天体]

どうもこの頃の天気予報は頼りない。

今日は朝から涼しく、日中も平年から見れば涼しいといえる気温。

とか言っていた。

現実には朝もそれほど涼しいとは感じなかったが、日中は、これはもう蒸し暑いと言わずしてなんだという感じ。

「天気予報」(もう予報という段階じゃないが)も軌道修正して,昨日より暑くなったとした。

ヤレヤレ、昨日の今日が当たらないのか。

といっても以前から見れば格段に進歩しているはずなんだ。

人工衛星がある、スーパーコンピューターがある。

なのにどうして?

期待や要求が厳しすぎるのか?天候異変が速すぎるのか?



干潟星雲(M8)

夏の季節に南の低い空に上がる干潟星雲は星雲としては明るいので肉眼でも見えるはずである。

でも見えない。

南の低い空と言うことで望遠鏡を前庭に構えて待ち構えていたのだが、今年は夏と言っても曇り空ばかりでなかなか撮影チャンスには恵まれなかった、

家の敷地からやっと見えるこの位置でも、南中前の一時間がやっとである。

南中位置では大きな樅の陰に入ってしまう。

だから撮影チャンスは非常に限られる。

このチャンスに晴れていなければならないのだ。

その千載一遇のチャンス(おおげさ)がやっと巡ってきた。

147286362~95(20)平レベル2・トリ1・トーン2texit縮.jpg


干潟星雲の近くに三裂星雲(M20)、オメガ星雲(M17)、わし星雲(M16)があるが、M16は裏庭でぎりぎり撮れたからいいものの、M20とM17も連続して撮りたかったが、1時間では二つが限度だった。

その後もチャンスを待ったが,巡ってこなかった。

今年はこれでオシマイという感じ。

東の空には「北アメリカ星雲」や「ペリカン星雲」があり、位置も絶好だが、これは手持ちのカメラではほとんど映り込んでこない。

改造カメラが必要なのだろう。
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望遠鏡覚え書き その5 memorandums about the telescope no.5 [天体]

今日の朝はすごく蒸し暑く、そして曇っていた。

この3日ほど、トレーニングのためウォーキングをしていたのだが、今日は中止して、庭の片付けをした。

三日坊主とはこのことだとならないように明日からはまた再開しよう。

だが、今は雨が降り、かなり強くなっている。

台風が九州の西側にきているとのことだったが、天気予報ではくもりで雨が降るとは言っていなかった。

まあとにかく一週間ばっかし据え付けたままにしていた赤道儀と三脚を、雨の中撤収した。

極軸をあわせてるから、それでも今度こそはと思いつつ待っていたのだが、仕方ない。


望遠鏡覚え書き その5

直焦点法と各拡大撮影法による木星の撮影例があったので、その写真を載せる。

写真は画素数を一定にするため,ビデオ画像を重ねたものではなく、露出1/4秒程度での1枚画像である。

写真は比較のために画素数として2800×2100にトリミングした。

①直焦点法

PB041079_直焦縮.jpg

②アイピース20㎜ 拡大部品1個

PB030995_20mm拡大1縮.jpg

③アイピース20㎜ 拡大部品2個
PB031004_20mm拡大2縮.jpg

④アイピース6.3㎜ 拡大部品1個

PB031013_6.3mm拡大1縮.jpg

⑤アイピース6.3㎜ 拡大部品2個

PB031020_6.3mm拡大2縮.jpg


そして、それを元に実測、計算したものを表にした。

木星の撮影.jpg


像の大きさは大まかだが画像閲覧ソフトの画素数で表した。

合成焦点距離の実測値は

(それぞれの像の大きさ/直焦点法による像の大きさ)×800(R200SSの焦点距離

である。

合成焦点距離の実測値と計算値の間に多少の差異があるが、写真がこのために撮ったものではないので、特に①,②,③は露出過多のため像が実際よりも大きめだったためではないかと思っている。

ただ、そういうことを考慮すればおおむね合っているんじゃないかと思える。

これらに加えてコリメート法の画像があればと思うが,それは今後の課題にしよう。


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望遠鏡覚え書き その4 memorandums about the telescope no.4 [天体]

今日も暑い。

予報によると明日頃は雨になるそうだ。

おとといの夜は久しぶりに撮影した。

撮影時間は暗くなってから南中直前の1時間しかない。

星が流れて情けない写真だったがとにかく撮れた。

昨夜は赤道儀を少し修正して、待ち構えたが、あざ笑うかのようにその時間帯だけ雲が広がってアウト。

今年はだめだ。


望遠鏡覚え書き その4

木星や土星のように明るくて,表面の模様を撮したい惑星は、800㎜の直焦では像が小さすぎる。

また、月面のクレーターなどを撮す場合も直焦では像が小さすぎる。

そこで、接眼レンズを使った拡大撮影が用いられる。

拡大撮影の模式図は以下のようになる。

拡大撮影図.jpg


接眼レンズとカメラ(の撮像面)の間を,光を遮断する筒でつなぐ

接眼レンズと撮像面の距離をLとする。

ここで接眼レンズを本体から、眼視の場合より遠ざけると撮像面に像が結ばれる。

先に述べたように、対物レンズによる実像の大きさは
tanα(視角)×対物レンズの焦点距離(A)

そして,図から見て分かるように、撮像面に結んだ像の大きさは、上の実像の

(L-B)/B =L/B -1   倍

となる。ここで、Bは接眼レンズの焦点距離。

よって撮像面の像の大きさは

tanα × A ×(L/B -1)≒ αA(L/B -1)

これを,このような接眼レンズなどの拡大装置を使わずに,直焦で実現するとすると,その焦点距離は

  α × x =αA(L/B -1)    x : 仮想の焦点距離(合成焦点距離)

  x = A(L/B -1)

となる。

当方の持っているメーカーの説明書には,括弧内の-1を除いて

L × A/B =L × 倍率  

としてある。

現実には接眼レンズは1枚のレンズで出来ているわけではなく、Lの数値も単純ではないのだろうが,説明書にはこの導入の根拠が記されていないので、ちょっと当否はは分からない。

どちらにしても大差はないし、大まかな認識ということで今のところはよしとする。

いずれにしても,この合成焦点距離の数値によって、撮像面の像の大きさが表されることになる。

Lを長くすればするほど,像は大きくなるが,当然暗くなるので限界はある。

この拡大撮影の場合、カメラはレンズを取り外して撮影できる一眼カメラだ。

拡大装置を使わずにコンパクトカメラを接眼レンズにくっつけて撮影する方法はコリメート法と呼ばれる。

勿論、撮像面の像は小さいが、コンデジは撮像面も小さいので,この方がよい場合が多いと,この拡大装置を売っているメーカー(ビクセン)は言っている。

なんじゃそら!

試してみてもいいけれど、コンデジを接眼レンズに固定する装置を買うか自作する必要がある。

不器用なので自作は無理!固定装置はコンデジから買う必要がある。

まあ当分は、これで行く。

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望遠鏡覚え書き その3 memorandums about the telescope no.3 [天体]

昨日も暑かった。

そのせいか宅配便の兄ちゃんが、バッテリーが上がったといって、助けを求めてきた。

あいにくケーブルが見あたらず余所を当たってもらったが、今朝、息子の車も動かなかったようだ。

それにもかかわらず、暗くなるとまたまた四方の山際に雲が出て、青雲の撮影はだめになった。

真上の空はあいているようだが、干潟星雲や参列星雲を狙っているので。

これらももうそろそろ時間切れで撮せなくなる。

野呂山にでも行こうかな。


望遠鏡覚え書き その3


望遠鏡での写真撮影の原理を考える場合、一番シンプルなのが直焦点法である。

これは望遠鏡の対物レンズによる像(実像)を直接、カメラのフィルム面や撮像素子に結ばせるやり方で、要するに普通のカメラのレンズの代わりに望遠鏡の対物レンズを使うようなものである。

屈折望遠鏡直焦図.jpg


通常のカメラでも撮像面に結んだ像は逆さであるが。カメラのモニターではそれを逆転させて正立の像を映している。

本当は我々の網膜だって、映っている像は逆立ちしているのだが、脳のコンピューターで正立像として認識させられているのだ。

さて,図の形はピンホールカメラのそれとよく似ている。

光の入り口がピンホールかレンズかの違いである。

光の入り口から撮像面の距離が同じなら、像の大きさはどちらも同じである。

レンズがある場合はこの距離は,レンズの焦点距離になる。

ピンホールカメラの場合は焦点というものはないから,どこでも像が投影される。

像の大きさは、その2で説明したように

像の大きさ=焦点距離(光の入り口から撮像面までの距離) × 視角である。

だから望遠鏡のレンズでいえば,焦点距離が長ければ長いほど大きな像が映ることになる。

だから望遠鏡でも望遠レンズでも,写真に写す場合の拡大の程度は,倍率ではなく、焦点距離で表すことになる。

眼視の場合は肉眼の時と望遠鏡の時との視角の倍率で言い表すことが出来るが、写真の場合は比べる条件がないのだ。

だが,焦点距離が分かれば,カメラの撮像面に映る像の大きさが分かるから、後は撮像素子やフィルムの大きさを考慮すればどのように映るかを予め予測できる。

さて大きいことはいいことだてんで、焦点距離が長ければ長いほど性能がいい望遠鏡かというと,当然だがそうではない。

筒の長いピンホールカメラを使えば,確かに大きな像が映るが、光の量は同じなのだから大きくなればなるほど暗くなり,淡くなってしまう。

レンズはピンホールとは格段に光量が多いが、焦点距離が長ければ長いほど像が拡大されて淡くなることはピンホールカメラと同じである。

望遠鏡は口径が大きければ大きいほど捕らえる光量が多くなり明るくなる。

眼視にしても写真にしても,ある程度以上の光量が必要であるから,焦点距離が長い場合はそれなりにレンズの口径の大きさが求められる。

望遠鏡を選ぶ場合、よく、初心者向けの解説には倍率にとらわれず,口径を重視するように書いてある。

それは,初心者向けの望遠鏡の広告には倍率が強調してあるものが多いからだ。

本編のその1やその2で書いたように,倍率は対物レンズの焦点距離を接眼レンズの焦点距離で割ったものだから、対物レンズの焦点距離が長ければ倍率は高く,更に接眼レンズの焦点距離が短ければ倍率が高くなる。

しかし、口径が小さいレンズでは像を拡大すればするほど暗くなり、判別が困難になってしまう。

分かりやすくいえば,レンズを使わないピンホールカメラでも,ピンホールと撮像面の距離を長くすれば大きな像を投影することが出来るが,それは眼にみえるかどうかは別にしての話なのである。

さて、蛇足だが、以上の説明の図は屈折望遠鏡で描いてある。

望遠鏡には対物側にレンズを使う屈折望遠鏡と主鏡に凹面鏡を使う反射望遠鏡がある。

小生が今、主に使っているのはR200SSというニュートン式反射望遠鏡である。

だから,それを使った直焦撮影のモデル図は以下のようになる。

反射望遠鏡直焦.jpg


原理的には同じなので特に説明は省く。

観察や撮影の時に考えるのは,対象物(星)の方向。

屈折望遠鏡の時には逆さになっているわけだが(カメラの場合はそれを正立に直している)、反射望遠鏡の場合は副鏡があるので混乱する。

観察画像は図のようになる。(カメラではその逆)

よく頭に入れとかないと,惑星の模様の位置などが逆さになったりする。

また,市販の望遠鏡にはこれらの方式を融合した色々の型がある。

特徴としては,焦点距離は長くても鏡筒は短いものとか、移動に便利なものがあるようだ。

この呉の街は霧が発生しやすく,透明度が悪いし、街の灯や工場の明かりなどで光害もかなりあるので,野呂山あたりで撮影してみたいが、そういうときには便利だろうな。


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望遠鏡覚え書き その2 memorandums about the telescope no.2 [天体]

今日もすごく暑い。

昨夜の雲は何だったんだ。

昨日は昼間は晴天で、青空にギラギラだったし、月は遅く出るので、夜は星雲の撮り時だとおもい準備したが、夕方から雲が出始め、アウト。

まあそれは仕方ないにしても、南に見える休山尾根際の赤みが気になる。

山の向こう側、阿賀の工場から赤い光が出ているようなのだ。再三あの赤い光に悩まされる。

やっぱりここでの撮影は限界なのかも。


望遠鏡覚え書き その2

一昨年の5,6月には日食と金星の太陽面通過という、一生に一度というレベルの天体ショーが続けて起こった。

充分な準備があればよかったのだが、その時はそこまでの意識が無く,減光フィルターのみ購入して手持ちのカメラで撮したのみであった。

返す返すも残念だったと思う。

当時、広範な人が日食を観察するというんで,事故があってはいけないという配慮がマスコミで繰り返し流された。

太陽を直接見たりするのがダメなのは当然で、ブームを当て込んで市販されていた観察用の減光フィルターにも不良品があるとかけっこう注意喚起が為されていた。

一番危険なのは望遠鏡で太陽を見ることなので,望遠鏡を使う場合は専用のスクリーンに太陽を結像させて見ることが推奨されていた。

また、ピンホールカメラを作製して観察することも推奨されていた。

ピンホールカメラ(いわゆる針穴カメラ)は子供の頃作って,ロウ紙などのスクリーンに景色が逆さに移るのを見て感動したものだ。

太陽観察用として紹介されていたものは、ピンホールが2㎜程度で、ピンホールからスクリーンまで(筒)が2m位のものである。


物体を例えば椰子の木にした場合

椰子のてっぺんから来た光が穴を通りスクリーンに映り、椰子の根元から来た光も同様にスクリーンに映るが,穴が小さいと両者は穴で交差し、スクリーンには逆さに写ることになる。

ピンホールカメラ2縮.jpg


像の大きさは,視角をαとした場合(αはラジアン)、

像の大きさ=ピンホールからスクリーンまで(筒)の長さ(L)×tanα≒L×α

である。

天体の視角は視直径とかいう角度で表される。

太陽の視直径は31分59秒(31′59″)(≒0.533°[度])、ラジアンで表すと「0.0093」である。

従って,ピンホールからスクリーンまで2mのピンホールカメラの像は

2000×0.0093=18.6㎜

の直径になるはずである。

この2mのピンホールカメラは塩ビパイプ等を使えば出来たなと今にして思うが、固定などの細工が伴うので不器用という劣等感が先走り,パスしてしまった。

その代わり、黒い紙で表面を覆い、約1センチ角のみ露出させた鏡で太陽光を反射させ、暗くした室内のスクリーンに投影させる方法を試みた。

鏡カメラ.jpg


鏡とスクリーンの距離は7m程度である。

像の大きさは、上と同様な計算で65㎜程度になるはずである。

P5114286太陽の鏡投影画像縮.jpg


結論から言うと,鏡の方法は予行演習はしたが、日食には使わなかった。

日食の日が曇りがちであったことと、少ないチャンスにカメラで撮すことで精一杯だったからである。

P5214494日食.jpg


金星の太陽面通過の日はおおむね晴れていたが,その前にこれらピンホールカメラの類では金星(のシルエット)は写らないことがほぼ分かったので放棄した。

なぜなら、2mのピンホールカメラの場合ピンホールが2㎜程度なので少なくとも2㎜の解像は不確実になる。(図参照)

ところが金星の視直径は「0.000292」なので,像の大きさは0.58㎜に相当する。

よって、この小さな黒い点は表れないことになるのだ。

鏡を使った「ピンホールカメラ」も同様な理由で像が表れないことになる。

金星より小さな太陽黒点に至っては言わずもがなである。

P6065280金星太陽面通過.jpg


では、どうすれば写るのかというと、穴をどんどん小さくすればいいことになる。

金星の像の大きさが0.58㎜だったから少なくともその半分以下0.3㎜であれば薄ぼんやりと見えてくるかもしれない。

そのためには穴の加工をきっちりせねばならないし、光量が少ないから筒の遮光を万全にせねばならないだろう。

しかし,そこまでしても穴の縁で回折などが起こるだろうから,出来るかどうかは分からないな。

出来るんだったら,誰かがもうやってるよな。

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望遠鏡覚え書き その1 memorandums about the telescope no.1 [天体]

今日はまさしく暑い。
ちょっと外へ出て直射日光を浴びただけで汗がだらだら出た。

すごいエネルギーだ。

ちょっと昼間は動けないな。


前から書こうと思っていた。望遠鏡の原理みたいなもの。

誰でも知っているようなことだが、今頃はちょっとしたことで、アレっとわからなくなる。

それで、備忘録みたいなものだが、まとめてみた。

ブログってそういう役割もあるんだと誰かが言っていた。

望遠鏡覚え書き その1

望遠鏡で天体を見ているところを近所の人に見られると、決まり文句のように「何倍ですか?」と声を掛けられる。

写真については,何倍?といわれても,何と比べて・・・ということになる。

比較がないといいようがない。

ところが聞いている方もそれほど本気で質問しているわけではないから、よく使う接眼レンズを使ったときの眼視の「倍率」を答えることになる。

さあその倍率なのだが、例えば月について考えた場合、望遠鏡で見たときの月の大きさが肉眼で見たときの月の大きさの何倍に相当するかという話である。

人間の目に映る物体の大きさとは、視角というもので決まる。

遠くに椰子の木があるとすると、その大きさ(高さ)は椰子のてっぺんから来る光と椰子の根元からくる光との角度(視角)で決まるのである。

視角.jpg


では望遠鏡で見る像はどうなっているのかというと、下の図のようである。

眼視.jpg


望遠鏡の対物レンズを通ってきた光は対物レンズの焦点の位置に逆さの実像を結ぶ。

この位置に摺ガラスのようなスクリーンでもあればこの実像は確認できるが、そうでなければ人間の眼には何もみえない。

その実像を接眼レンズで再度屈折させ、ピントを合わせてやると人間の眼にみえるようになる。

この時、接眼レンズと実像の距離はほぼ接眼レンズの焦点距離になる。



その時人間の眼にみえる視角は

∠dfe=β

であるが、元々の視角は

∠dce=α

であるので、倍率は

倍率=β/α

となる。

ここで、図から

Atanα=Btanβ  A:対物レンズの焦点距離  B:接眼レンズの焦点距離

tanβ/tanα =A/B  となるが、

α、βが充分小さければ

tanα≒α 、 tanβ≒β

といえるので

倍率=β/α=A/B

となる。すなわち倍率は対物レンズの焦点距離を接眼レンズの焦点距離で割ったものになる。

例えば 対物レンズの焦点距離が800㎜で接眼レンズの焦点距離が20㎜の場合、40倍である。

同じ望遠鏡で接眼レンズを6.3㎜に換えたときは 127倍になる。

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わし星雲(M16) Eagle Nebula [天体]

わし星雲(M16)


“へび座に位置する散開星団と散光星雲の複合した天体である。散開星団の背景に散光星雲が広がっており、メシエ天体としての番号M16は散開星団の方に付けられた番号である。”

ということだそうな。ふむふむ。

南側にあるためか、南中でも高度が上がらず40°ちょっとまで。

裏庭では屋根の上ぎりぎり。

土星を撮影するついでに撮った。

更に低い位置にはオメガ星雲(M17))や、三裂星雲(M18)、干潟星雲(M8)などがあるが、これらはこの位置では無理だ。

そこで、北側に出るペリカン星雲や北アメリカ星雲を試みたが、いずれもほとんど写らないのだ。(まだらには写る)

マニアの写真ではきれいに出ていても、やはりカメラが違うのだろう。

今のカメラなら2時間分撮っても、多分駄目だろうと思われ、あきらめた。

それにくらべ、わし星雲はまあきれいに撮れた(と思う)。

P6196291~49(40)加平ステラ・トーン再回縮.jpg

P6196291~49(40)加平ステラ・トーン再ネピュラ・トリ回縮.jpg


マニアや専門家の写真では、面積で言えばこの2倍強の星雲として写っている。

2時間ぐらい撮って重ねればもう少しましになると思うが、その時間を取るのは難しい。

一番撮り頃の南中ぐらいの時間では赤道儀が“反転”を求めてくるので、位置合わせをやり直さねばならない。

それで時間を浪費するし、気持ちも萎えてしまう。

“反転”しても位置が狂わなければいいんだが、安物のせいかな。

わし星雲のわしの頭はどっちか?

羽根は何となく分かるが。

分かりきったことのようで解説したものに出くわさないが、どうも右上の星団部分がそのようだ。

当方の写真では淡くて分からないが、星団部分はピンクの混じった青白い星雲になっていて、頭部になっているようなのだ。

まあ、これでもわりときれいに撮れて満足だ。

メシエさんの望遠鏡は性能が悪くて余りよく見えなかったというから、この程度だったのかもしれない。

それでも中央部分の暗黒星雲部分、くっきり写っている。

これは、宇宙の神秘を扱う場面でたびたび出てくるハッブル宇宙望遠鏡のわし星雲の写真

m16_hubble[1].jpg


の部分だ。

嘘みたいに同じ形だ。

プレイリードッグが子供をあやしているような形。

ここで星が誕生している(らしい)。

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